サンビスカス沖縄/サッカースクール/幼児体育指導/運動遊び/
知念 悟
アミーゴやサッカースクールで幼児期の子どもたちと関わる際、
雨の日だと全体的にいつもより静かだったり、
アミーゴの前の時間に先生に怒られてしまってションボリしていたり、
お母さんが恋しくて少し元気がない様子だったりと、
その日その日で子どもたちの表情は違ったりします。
私自身、子どもたちの指導を行う上で、そんな子どもたちのモチベーションを上げることも大切な役割だと考えており、子どもたちのやる気を引き出せるような声かけを意識しています。
子ども目線で言葉かけを工夫する
運動遊びのメニューの中で、紙のようにペラペラしたマーカーを使うことがあるのですが、そのマーカーをジャンプして渡れるように少し離した距離で何枚か置き、ジャンプの練習を行なうことがあります。
その時の声かけとして、「マーカーからは落ちたらダメだよ!」とすることで、ジャンプの練習と一緒にジャンプをした後にマーカーから落ちないバランス感覚も同時に養うことが出来るメニューとなっていて、そういった声かけでも子どもたちは楽しそうに挑戦してくれます。
しかし、子どもたちの気分がノっていないときには、それだけだとなかなかやる気が出てこないので、
「今日のジャンプでは、マーカーから落ちるとワニに食べられちゃいます!」
と声をかけると子どもたちは大はしゃぎしてキラキラした目に変わります。
他のメニューでも、一列になり、順番ずつボールを持ちながら走ってボールを次の人に渡す。
手が塞がった状態で走ることでバランスを鍛える運動遊びのメニューがあります。
「今日のボール渡しは、ボールを落としちゃうと爆発しちゃいます!」
と声をかけると子どもたちは喜んで楽しみながら取り組んでくれます。
声かけの引き出し
例えば、、
今日は、ジャンプの練習をしたいので、マーカーから落ちないようにジャンプしてください。
マーカーから落ちるとワニに食べられちゃうから、頑張ってマーカーから落ちないようにジャンプしてみようか。
どちらの方が幼児期の子どもたちは一生懸命取り組んでくれるかと言うと、実際の現場で両方試したところ後者のやり方の方が子どもたちは真剣に取り組んでくれました!
きっと子どもたちの目には、ワニやバクダンのイメージが頭の中で描けているのだと思います。
ジャンプの運動遊びでは、ワニに食べられまいとマーカーからマーカーへジャンプするために自然と手を振りその反動でジャンプの距離を出そうと工夫をする子がいました。
ボール渡しの運動遊びでは、爆発しないように落とさないよう両手でボールを持ち、次のお友達に渡すときに受け取りやすいように優しくボールを渡す、相手のことを考えてあげる行動が見られました。
幼児期の子どもたちは、頭で考えて運動を理解することはまだ難しい場合があります。
でも、子どもたちの想像力はとても柔軟で、大きな力を発揮します。
ひとつの運動に子どもたちが楽しめるような言葉を添えてあげる。
そんな言葉をかけられたとき、子どもたちの目はキラキラして、前向きに運動に取り組んでくれると思います。
自然と身につけて欲しい能力があるときは、指導する側は子ども目線で状況をわかりやすくしてあげることが大切です。
子どもたちが大好きな「鬼ごっこ」も、自分以外の人間や障害物などの周りをよく見る。
逃げたい方向に自分の体を動かす。
子どもたちが、楽しみながらこの能力を身につけるためにはどうすれば良いか?を考えた結果、思いついた遊びかもしれませんね。
もちろん小学生にもなると理解力も増していくので、運動を分解して説明してあげることで、自分の頭で整理することができて、よりスムーズな運動の取得に繋がります。
そのときに行なう様々な運動の狙いを、楽しみながら自然と身につけられるように、関わっている子どもたちに合わせた言葉がけを意識していきたいと思います。
「楽しい」が運動を始めるきっかけに!
保育園や幼稚園、こども園を対象とした巡回「運動指導」の詳細は、こちらからご覧ください!