マット運動の『後ろ回り』を上手に進めるコツ

私たちが行っている保育園・幼稚園への巡回指導の中では、マット運動を行う機会もあるのですが、年長さんになると前回り(でんぐり返し)も上手にできるため、次のステップとして後ろ回りや側転にチャレンジすることがあります。


前回りと異なり、横に回ったり、後ろ向きに回ったりするため、恐怖心が出てくる子も多く、その恐怖心が邪魔をしてなかなかチャレンジできない子もおります。

そこで今日は、マット運動の『後ろ回り』について、スムーズにできるための方法についてお話したいと思います!

(*側転の動きを身につける方法については、こちらをご覧ください。https://sunbiscus.com/amigo-20)

目次

後ろ回りが上手く行かない原因

後ろ回りで子ども達が上手くいかない原因として、

  • 後ろ向きで見えないため怖い
  • 手を上手くマットにつくことができない
  • 丸くなることができない
  • 回った後に膝をついてしまう
  • 勢いが足りずに回れない

といった原因があると思いますが、まず大前提としていきなり後ろ回りを行おうとしても上手くいきません。

そのため、後ろ回りを行う際にも段階を踏んで進めていくことが重要です。

また、後ろ回りに必要な基礎の動きとして、

  1. 丸くなる
  2. 足を頭の上に持ってくる(柔軟性)
  3. 手でマットを押す(支える)

といったことがあるのですが、これらの基礎ができていない場合スムーズに進めることが難しくなってしまいます。

そのため、後ろ回りを行う前に運動や遊びの中で

・ゆりかご
・肩倒立&頭上タッチ
・ブリッジ

といった運動を行っておくとスムーズに行いやすくなります。

では、それぞれの方法やポイント、身につけられるものついてお伝えしたいと思います!

後ろ回りの基礎を高める遊び

<ゆりかご>
○方法
①手で両足足を抱え込む
②あごを引いて、足を抱えたまま後ろに転がる
③足を抱えたまま元の位置に戻る

○ポイント

  1. 最初は、手と手を合わせて軽く抱え込み、慣れてきたら腕で足を抱え込む
  2. 後ろにいった反動を使って戻ってきても良い
  3. あごを引いて丸くなることを意識する

○身につけられること(目的)
・転がる恐怖心をとる
・丸くなる感覚を身につける
・お腹に力を入れる感覚を身につける

<肩倒立&頭上タッチ>
○方法
①仰向けで寝る
②両足を上げ、さらに腰から持ち上げる
③持ち上げた足を頭の方に持っていき、つま先で頭の上の地面をタッチする

○ポイント
・腰を持ち上げて高さを出す

○身につけられること(目的)
1.背中周りの柔軟性
2.足を頭の上に持ってくる感覚(後ろ回りの動きの一部)

<ブリッジ>
○方法
①仰向けに寝る
②両膝を軽くまげる
③両手を耳の位置でマットにつく
④手と足の力で体を持ち上げる

○ポイント
・手でしっかりとマットを押して持ち上げ、頭などで支えないようにする

○身につけられること(目的)
1.手でマットを押す感覚を身につける

これらのことを遊びや運動の中で行っておくと後ろ回りも行いやすくなります♪

では、続いて後ろ回りができるようになるための練習方法をお伝えします!

後ろ回りをスムーズにできるようになる方法

それでは、後ろ回りをスムーズに習得する方法として3ステップでお伝えしたいと思うのですが、前回りの時もそうですが、後ろ回りも傾斜を作ることで回りやすくなります。

そのため、ロイター板をマットの下に入れて傾斜を作ると良いです。(*自宅の場合は布団やタオルで傾斜を作ると良いです。)

○ステップ①の方法
①ロイター板のところにお尻をつけ、仰向けに寝る。
②手を耳の位置でマットにつく
③両足を自分の頭の上に持っていく
④補助者が腰の位置を軽く押してあげ、回転させる

○ステップ②の方法
①ロイター板のところにお尻をつけて座る(足は、マットではなく地面につける)
②手を耳の位置で構える
③アゴを引いて後ろに倒れる
④両足を勢いよく頭の上に持っていく
⑤手でマットを押してたつ

○ステップ③の方法
ステップ②までできたら、ロイター板をなくしてフラットな状態で行う。

①後ろ向きで構える
②手を耳の位置で構える
③アゴを引いて後ろに倒れる
④両足を勢いよく頭の上に持っていく
⑤手でマットを押してたつ

<補助の方法>
補助の方法として、僕が上手くいっている方法が2つあります。

1つは、子どもたちのお腹の位置に腕を入れて回転の軸を作ることです。
腕があることで回転の軸ができ、また勢いが足りない時に勢いを足してあげたり、支えにすることもできます。

2つ目は、回るときに腰の位置を押してあげることです。
腰の位置を持ち上げる様に押してあげることで子どもたちも回りやすくなります。

いかがでしたでしょうか?

ゆりかごや肩倒立、ブリッジなどを行いながら基礎を作り、上記3ステップで進めていくことでスムーズに後ろ周りができるようになりますので、
もしも後ろ回りのことでお悩みでしたら、ぜひ保育園や幼稚園、ご自宅で試してほしいと思います!

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