認知力を鍛えれば、プレーが変わる!

最近、サッカースクールでは、あることをよくスクール生に伝えています。それは、「ボールを見ずに周りを見て、プレーすること」です。

その理由は、サッカーでは、「認知・判断・実行」という流れがとても大切ですが、まず最初に「認知」ができなければ、その後のプレーがスムーズにできません。

認知とは、「周囲で起こっていることを把握する力」です。この力が備わることで、子どもたちのプレーは格段に変わってきます。

でも、実際にスクールでは、ボールだけを見てプレーしてしまっていることが多々あります。ボールを追いかけることに必死になりすぎて、まわりの状況に気づけていない子は少なくありません。

今日は、そんなプレーの質が上がる「認知力」についてお話ししたいと思います。

目次

認知力とは?

サッカーでの「認知力」とは、試合中に何が起きているかを正確に把握し、次に何をすべきかを考える力です。

例えば、試合中に

「味方がフリーでパスを呼んでいる」
「相手ディフェンダーが近づいてきている」
「自分の近くにスペースがある」

といった情報をどれだけ素早くキャッチできるか。これが認知力の差になって表れます。

認知力が高い子は、ボールを受ける前から次のプレーを考えています。だからこそ、スムーズにパスを出したり、ドリブルで仕掛けたりすることができるのです。

逆に、認知力が低い子はボールを持った瞬間に考え始めるので、判断が遅れてしまい、相手にボールを奪われやすくなります。

このように、試合の中でどんなプレーをするかを決める前に、まずは「何が起きているのか」を把握することが大切なのです。

なぜ認知力が重要なのか?

試合の中では、刻一刻と状況が変わります。相手も味方も動く中で、常に最適なプレーを選ぶためには、状況を素早く把握しなければなりません。

認知力が高いと、「味方がどこにいるのか」「どこにパスを出せばいいのか」「相手の守備の隙はどこか」といったことが見えるようになります。

試合で活躍する子は、必ずと言っていいほど、認知力が高いです。彼らはボールを受ける前にすでに状況を把握し、次のプレーの選択肢を持っています。そのため、プレーに迷いがなく、スムーズに動けるのです。

逆に、認知力が低い子は、ボールを持ってから考えるのでワンテンポ遅れがちになります。「パスを出すべきだったのに、ボールを持ちすぎてしまった」「相手が来ているのに気づかず、ドリブルをしてしまい、取られてしまった」という場面は、認知力不足が原因で起こることが多いです。

だからこそ、まずは「認知力」を鍛えることが、試合で活躍するための第一歩になるのです。

認知力が身につくことでできるようになること

では、認知力が高まることで、具体的にどのようなプレーができるようになるのでしょうか?

例えば、ボールを受ける前に「どこにパスを出すか」という選択肢を持てている子は、ボールを受けた瞬間に素早くプレーできます。試合で余裕を持ってプレーできるようになると、ボールを持つこと自体に自信がつき、積極的にプレーしようとする意識も変わってきます。

また、味方の位置を把握できるようになると、無理にドリブルで突っ込まず、チームとしてスムーズにボールをつなぐことができるようになります。

これは、ただ単に足元の技術を磨くだけでは身につかない能力です。周囲の状況を理解し、プレーを選択する力が備わってこそ、試合の中で活きるスキルへとつながっていきます。

実は日常生活の成長にもつながる

認知力は、サッカーだけでなく日常生活にも大きく関わっています。例えば、

・靴がバラバラに置かれていたら、それに気づき、綺麗に並べようとする
・次の日の学校の準備ができていないと気づいて、明日必要なものを確認し、事前に準備するようになる
・たくさん荷物を持って大変そうな友だちを見かけたら、声をかけて手伝おうとする

こうした「周りを見て、状況を理解し、適切な行動をする力」も認知力の一つです。サッカーの試合中に「味方がどこにいるか」「相手の動きはどうなっているか」を見て判断する力が、実は日常生活の中でも活きてくるんです。

サッカーを通じて認知力を鍛えることで、自分で考えて行動する力が身につき、サッカー以外の場面でも自然と成長につながります。

この年代はまず認知力から身につけた方がいい理由

特に幼児・小学生の年代では、スキルよりも「周りを見る力」や「考える力」を育てることが大切です。

なぜなら、技術は後からでも習得できるものですが、認知力は試合経験や実際のプレーを通じてしか身につかないからです。

試合で活躍する選手ほど、幼い頃から「状況を把握する力」を鍛えています。逆に、ボールを持つ技術ばかりを磨いていても、認知力が育っていなければ、試合の中で活かすことができません。

まずは「試合の中で何が起こっているのかを理解する」ことを優先し、その上でスキルを伸ばしていく方が、結果的に大きく成長できるのです。

サッカーにおいて、「認知・判断・実行」のサイクルの中でまず重要なのが「認知力」です。

これができるようになると、プレーの幅が広がり、試合の中での活躍が増えていきます。そして、認知力が高まれば、サッカーだけでなく、生活面でも成長につながります。

ぜひ認知力を上げて、サッカー面も生活面も自信を持てるよう取り組んでいきましょう!

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