ありがたいことに僕自身、先生やコーチという呼び名の元「教える」ということを仕事にしております。
教えるということは何かしら相手に伝えたいことがあって、その伝えたいことを言葉や動作などの表現で届ける(理解してもらう)という作業だと思っています。
そんな中、「何回も言っても伝わらない」ということも起こったりします。
相手が大人なら伝わる可能性も高いと思いますが、僕が指導時に相手にしている3~6歳の子ども達30人いっせいに伝えるとなると、なかなか難易度も高まります。
理解力や集中力などがマチマチな中、全員にこちら側の意図をどうにか伝えたいとなると、こちら側の「伝える力」という能力が必要になります。
僕の場合、大人数を相手にすることが仕事柄多いわけですが、きっとあなたも「伝える」ことについて一度は苦戦した経験がありませんか?
- 何度も同じことを言っても子どもが繰り返す
- 旦那さんや奥さんに頼んだことがうまく伝わっていなかったことがある
- そもそも相手に説明することが苦手
もし、上記の例について当てはまることがあれば、初めて学んだ知識が僕自身あったので、それが役立つかと思います。
ぜひ最後まで読んで、コミュニケーションのズレを一緒に少なくしていきましょう!^ ^
今井むつみ著『何回説明しても伝わらないのはなぜか?』
先日、今井むつみさん著の『何回説明しても伝わらないのはなぜか?』という本を読みました。
この本は日常のコミュニケーションで誰もが経験する「言いたいことがうまく伝わらない」という問題を分かりやすく解説した本です。
これは個人的な意見として僕たち夫婦もそうなのですが、特に共働きの家庭では、時間に追われる生活の中で、いかにお互いが効率的に意思疎通を図れるかは家事分担や子育ての協力体制においてとっても大事なことですよね?
言わずもがなですが、夫婦間のコミュニケーションの重要性は非常に高いものと位置付けられます。
そもそも言葉の「ズレ」が生まれる理由は、なぜでしょうか??
今井さんの本で強調されているのは、コミュニケーションがうまくいかない主な理由は言葉そのものに「ズレ」があるという点です。
僕たちは同じ日本語を話していても、相手がその言葉をどのように解釈するかは、必ずしも自分と同じではありません。
たとえば、夫婦で「子どもを寝かしつける」ということについて話し合うとします。
この「寝かしつける」という言葉が、夫にとっては「子どもがベッドに入るのを手伝うこと」と思っており、一方奥さんにとっては「子どもが完全に眠るまでそばにいること」と解釈しているかもしれません。
このような微妙な解釈の違いが、日常生活の中で大きな摩擦を生むことに繋がります。
シチュエーションは違えど同じようなことを経験したことがあるのではないでしょうか。
そもそもですがこの言葉のズレ、ある意味ズレが生じるのは当たり前なんです。
なぜなら、この「言葉の意味のズレ」は幼少期から培ってきた経験や文化、価値観が影響しているからと言われているからです。
体験したこと、観てきたこと、感じたこと、それぞれ違う環境で得た基準が他人と比べた時、違うということは当然起こり得ますよね。
育ってきた環境が違うから育ってきた環境が違うから
好き嫌いはイナメナイ
夏がだめだったりセロリが好きだったりするのね
ましてや男と女だからすれちがいはしょうがない
妥協してみたり多くを求めたりなっちゃうね
なんて有名グループの有名曲の歌詞にもありますよね。笑
ですが、僕たちとしては、この「言葉の意味のズレ」をできるだけ少なくし円滑なコミュニケーション、良好な関係を築いていきたいじゃないですか。
ということで、この「言葉の意味のズレ」埋めるために、どのように意識を持つと良いか?についてお伝えしたいと思います。
それは、会話には2つの枠組みがあることを理解するということです。
例として、「ネコ」で思い浮かぶことを考えてみてください。
、、。
、、、。
、、、、、。
考えてみましたか??
きっと、自宅で飼っているネコを想像したり、ハローキティ、トムとジェリー、具体的なネコの種類を思い浮かべた人もいるかもしれませんね。
つまり、ネコという言葉ひとつでも相手によって受け取り方が変わるということです。
それをこの本では、「知識の枠組み」と「思考の枠組み」と表現しています。
会話を円滑に良好な関係性を築きたいのであれば、知識の枠組みだけでなく、思考の枠組みの足並みを揃えることが大切なのです。
冒頭で話した「子どもの寝かしつけ」については、思考の枠組みが違うことによって摩擦が生じてしまったというわけですね。
なるほどーと思いませんか?
仕事や家庭で説明したことが通じず、同じ話を繰り返していると感じたことはありませんか?
思考の枠組みは育ってきた環境の要因が大きいため、大人同士でも「言わなくても分かるだろう」と考えていることが実際には伝わっていないことが多いのです。
となると、知識もまだまだ、思考もこれからの子ども達に自分の考えを伝えることは、あなたが思っている以上に難しい作業かもしれませんよね。
いまズレているのは知識なのか?思考なのか?という考えのもと相手の反応を見てみると、自分自身の伝え方そのものが変わるかもしれません。(具体的な言葉を使ったり、相手の視点にもっと考慮する、感情を伝える、フィードバックを活用するとか)
自分自身の工夫がコツという話ではありますが、怒る・揉めるといったフラストレーションを溜めるよりは、仲良く・ノーストレスで仕事も家事も子育ても過ごされたいはずですから、ぜひよりスムーズな会話のヒントに繋がれば嬉しいです。