キッズスポーツスクールでは、ごくたまに、活動に参加できずに、その場にいるだけになってしまう子がいます。そんなとき、自分は無理に「参加しないとダメだよ」と促すことはしないです。
これまでの経験から、子どもたちは何かのきっかけで自ら参加するようになる瞬間が訪れることを見てきたからです。
幼児期の子どもたちは、その日の気分や環境の変化に敏感です。
「今日はやりたくない」「なんとなく気が乗らない」という日があっても不思議ではありません。
そうした日があったとしても、大人が焦らず見守ることが、子どもの成長を支える大切なポイントなんだと今は思います。
子どもの「やりたくない」を受け止める
活動に参加しない様子を見て、つい「どうしてやらないの?」と問い詰めたくなる気持ちになるかもしれません。
しかし、それよりもまず大切なのは、子どもの気持ちを否定せず、「やりたくないんだね」と受け止めてあげることだと思います。
幼児期は、気持ちを言葉でうまく表現できなかったり、自分でも理由がわからないまま行動してしまうことがあります。無理に理由を聞き出そうとするのではなく、そっと寄り添い、子どもが安心できる環境を整えてあげることが大切だと考えています。
参加したいと思う「きっかけ」は自然と訪れる
参加しない子が、ある日突然「やりたい」と言い出すことは珍しいことではありません。そのきっかけは、日常の中に自然と現れることが多いです。
- 仲の良い友達が「一緒にやろうよ」と誘ってくれた
- コーチの楽しい声かけが心に響いた
- 見学中に「なんだか面白そう」と思った
こうしたちょっとしたきっかけで、子どもが自分から参加したいという気持ちを持つ瞬間が訪れるのです。
無理強いせず、そっと見守ることの大切さ
無理に「やりなさい」と言われると、子どもはかえって反発してしまうことがあります。しかし、大人が「今日は見ているだけでもいいよ」と優しく見守ることで、子どもは安心感を得ます。
そして、その安心感が、自ら参加する勇気に繋がっていると思います。
幼児クラスでは、ごくたまに参加せず見ているだけの子がいます。それは特別なことではなく、子どもたちにとって自然な成長の一部です。焦らず、否定せず、そっと見守りながら、その子が自ら参加する瞬間を待つことが大切だと考えています。
たとえ今日は参加できなくても、「またやりたくなったら一緒にやろうね」と伝え、子どもが安心して挑戦できる環境を整えられたらと思います。そのような見守りが、子どもたちの成長を支える大きな力になるのではと思っています。