放デイの子どもたちを見て、思うこと

いきなりですが、先日嬉しい出来事がありました。

と同時に考えさせられる事でもあったので、今日はその出来事をお伝えしたいなと思います。

実は先日、とある企業さんに放課後等デイサービスの運動あそびについて、運動あそびを契約している施設の先生と僕とで一緒にインタビューを受けてきました。

サンビスカスというクラブのこと、放課後等デイサービスに通う子ども達のこと、放課後等デイサービスで行なう運動あそびについて、1時間ほどインタビューを受けたのですが僕のなかで印象に残る質問がありました。

それは、

「運動あそびを導入される前と後で、子ども達に変わったことはありますか?」

という企業さんからの質問に対して、放デイの先生はこのように答えてくれました。

「実は運動あそびを導入する前からうちの施設は別の運動プログラムを導入していました。その運動というのは、跳び箱や鉄棒、マット運動といった学校体育で必要な運動です。というのもデイに通う保護者さんからも運動をさせて欲しいという声もあり施設で導入していました。」

「ただ運動が苦手な子というか嫌いな子たちなので、今日は跳び箱しよう!と職員が声をかけても、えぇーーと不満な声ばかりで正直困っていました。」

「これも後に保護者の方から聞いたのですが、家でも跳び箱や鉄棒などがある日はわざと体育着を忘れるなどしていたそうです。」

「そんな中、サンビスカスさんの地域貢献活動で運動あそびを無料体験を申し込み、実際に体験すると運動が嫌いだと思っていた子どもたちが、全員で楽しそうに運動をする様子に驚き、急いで今後も運動あそびを導入してもらうよう代表に契約の相談をしました(笑)

「運動あそびを導入して1年近く経つのですが、いまでは子どもたちからサンビスカスの運動あそびはいつ??明日サンビスカスじゃん!!という声があがるようになり、運動あそびを導入する前の運動嫌いなあの子たちとは思えないくらい、子どもたちにハマっていて職員が一番驚いています。

とてもありがたいお言葉をいただき、すごく嬉しいなと思います。

嬉しい気持ちと同時に重要だと感じたことが、「環境の大切さ」です。

放デイで運動指導をしていると子ども達から、よくサンビスカスの運動あそびは好きだけど体育は嫌いなんだとよく言われます。

ただ、子どもたちの言っていることも僕は分からなくはないのです。

上記であげた、とび箱や鉄棒、マット運動などの運動は、自分の身体を扱える筋力、複数の動作をイメージした通りに行える能力が必要なります。

つまり、複雑で難しいというわけです。

それを片足のけんけんや複数の動作をイメージした通りに行う感覚が鈍いあの子たちが、跳び箱を飛ぶのは難易度が高いのです。

出来ないや難しい出来事の連続では、やりたくないし嫌いになるのも仕方ないことかな?と思ったりもします。

(大人の僕らでも、出来ないや難しい出来事の連続だと逃げ出したくなりませんか?)

なので運動あそびでは、自分の身体を扱える筋力や複数の動作をイメージした通りに行える能力などを「遊びにして」たくさん行っています。

その上で、ゲーム性や遊び要素をたくさん入れることを意識しています。

なぜなら、行動の前には、やってみたいや楽しそうといった好奇心の心が先にあるからです。

運動に苦手意識がある子ほど、そのモチベーションが低いため、どれだけ「運動(できないこと)が不安」という気持ちに歩み寄れるかが大切なんじゃないかと僕は思っています。

そして、そのひとつの答えが遊び感覚で楽しみながら、スモールステップで成功体験を得られる「運動あそび」だと僕は感じています。

間違えないようにしているのは、放課後等デイサービスに通う子たちは発達障がいとされていますが、他の同世代と比べて発達に遅れがあるだけで、発達しないというわけではありません。

先ほどの施設に通う子ども達は、月2回の運動あそびですが、一年前に比べて動きの強さや出来る動きが増えてきました。

ゆっくりではありますが、ちゃんと一歩ずつ成長しています。

いまは学校の体育が好きではないかもしれませんが、スモールステップでできることを増やしていく運動あそびで身につけた自信を学校体育にも繋げていく。

そんな役割も担いながら、子ども達の成長に関われたらと思います。

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