from 宮城哲郎
毎週1度、うちのクラブでは指導員が集まっての、運動指導の研修会を行っている。
そこでは、それぞれの指導者がトレーニングメニューを持ち寄り、そのトレーニングメニューが日々の運動指導において。。。
- 何を目的としているのか?
- どのような効果を期待しているのか?
- どんなポイントに注目して伝えるのか?
- 自分達で(家庭や園)取り入れる時には何を意識するのか?
- etc
そういったことを踏まえて、動画にとってコンテンツ化したり、
指導者同士での気づきにしたりと有意義な会になっている。
うちのクラブでは指導員それぞれが持つ専門性も多様化されているので、
より子供達の運動教育の視点も広がるので、監修役の僕個人としても凄く学びになっている。
その中で気になったことを今回は、あなたにもシェアしたいと思う。
『なるべく怪我を避けるメニューが中心』の実態
うちの指導員の一人が、興味深いことを言っていた。
最近では、転んだ時にとっさに手をつけずに、大けがに繋がる子が多いらしく、その為か『なるべくこらばないような運動メニュー』を中心に行なっている所が増えている
という状況があるとのこと。
要するに、怪我を防ぐ為に、怪我をしないような運動ばかりを選んでいるとの事らしいのだが、もう、お気づきだと思うが「これではいかん・・・」そうおもったのはあなただけではない。
単に運動という側面から考えると、怪我をしないように適度な運動をするということは、ある種、正しい選択かもしれない。。。
だが、子供達が大きくなり、いざ自分のやりたいスポーツ(スポーツ以外の活動も)を集中して取り組もうとした際に、幼少期にこのような怪我を避けるだけの運動経験ばかりをしていると。。。
パフォーマンスを上げる為の『トレーニングそのものが実施できない人間』になってしまう。
果たして、それっていかがなものだろうか?
教育とは現在ではなく未来の為におこなうもの
たしかに、今現在の怪我を防ぐ為には、怪我が起きない様なメニューを避けるというのは大切な事かもしれない。
ただ、それだと子供達の未来はどうなってしまうのだろうか?僕は疑問だ。
何も、わざわざ怪我をさせる様なメニューをしろというつもりはないが、それでも子供達にとって今(その時々)の運動レベルよりも少しだけ高度なメニューに挑戦するという事は、子供達の未来にとって凄く重要な事ではないのかと僕は思う。
だとしたら方法は1つ。
子供達が一生懸命動いているなかでおこる、転倒などのアクシデントから「身を守る」ということもメニューに加味すれば良いのだ。
一昔前までは、子供が転んで怪我をするという事に対して寛容な大人が多かったのもあるので、日頃の遊びの経験から、転ぶ事を含めたさまざまな「運動経験」をしてきたのだが、今では、そういったものを「最初のうちで排除する」という状況がある。
もちろん、それは治安的な意味や都市部が増えての車の交通量の増加や、公園や広場の減少など社会的な問題は様々なのだろうが。
そうなれば、あらかじめ自分達が出来る範囲においても、「そういったアクシデントに対処する為の、運動体験があっても良いのでは?」というのがうちの考えだ。
例えば、柔道では「受け身」というものが普通にメニューに組み込まれているのは大いに参考になるだろう。
子供達におこり得るアクシデントに備えた、とっさの動きを『日々の運動メニュー』にも加味することで、子供達の怪我の起こる可能性を下げる。
すると子供達は、より安心して、しかも積極的に色々な運動にチャレンジ出来るだろうし、そういった下地をつくるのも我々、大人の役割ではないのかと思って活動している。
ちなみに、そういった事を加味したプログラムを導入した契約園の1つでは、毎年6〜7名ほどの子が大きな怪我をしていて行政指導が入っていたのが、なんとゼロになったという報告を受けている。
今の時代、子供達の運動環境が減少していると嘆くだけではなく、今あるものを工夫しながら子供達と関わる事も重要なのだということを改めて思い知らせた出来事だった。
ということで、今回はこの辺で…。
サンビスカス沖縄 宮城哲郎
PS もしも、そういった運動に関してお悩みであれば、
以下の運動プログラムを体験するのはいかがでしょうか?
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