サンビスカス沖縄/サッカー教室/幼児体育指導/保育園巡回指導/サッカースクール
大城 充幹(サッカー協会公認B級コーチ)
笑顔あふれる保育園・幼稚園での運動遊びで。
ぴょんぴょん・ぴょんぴょんと、よく飛び跳ねる子どもたち。
楽しいと、跳ねて。
嬉しいと、跳ねて。
自分の感情を表現する。
もう、子どもたちの足の裏には、バネが見える。
あれだ。あやまって、バネバネの実を食べてしまったんだな。
そう思わせるぐらい、跳ねる跳ねる子どもたち。
はて、僕もこの子たちぐらいのとき、楽しいとき、嬉しいとき、ジャンプをするような子どもだったのか思い返してみるが、そんな記憶は残っていない。
長い廊下を、小さな車に乗って、スピードを出して走らせては、先生に何度も怒られた記憶は残っている・・・。
どうやら人間は、良い思い出よりも、悪い思い出の方が、思い出しやすいようだ。
子どもたちは、列になって並んで待つ時間の時にもジャンプをする。
でも、そのときは困ってしまう。
なぜなら、まずジャンプをしながらだと、ぼくが話していることが聞き取りにくくなるから。
そしてジャンプをしている子の後ろの子は、ぼくの姿が見えにくくなるから。
なので、そのときは子どもたちにジャンプをしたい気持ちをおさえるように伝える。
しかし、大人になって日常の生活の中で、楽しいとき、嬉しいとき、つま先だけで軽く、速く、小刻みにジャンプをしたことってあったかなあと、思い返してみる。
・・・ない。絶対ない。これから先も、ないだろう。
他にも、子どもの動き、行動に、不思議なことはたくさんある。
たとえば、公園で運動遊びをするときは、ちょっとした段差があると嬉しがる。
そして歩きにくいところを歩きたがる。
ぼくが持っているボールがたくさん入ったバックを、「持つ!持つ」と言って、変わりに持ちたがる。
ボールバックは子どもたちにはまだ重く、引きずられながら、運ばれて行く。
とにかく、なんでも、やりたがる、動きたがる。
どうやら、子どもたちのするこの不思議な行動は、「運動能力に関わる敏感期」というもののせいで。
この運動の敏感期は、3歳からから6歳の時期にあらわれる、生きていくために、必要な能力を獲得するために幼少期だけに現れる特別な期間なのだという。
なので、この時期には、ありとあらゆる動き方を習得できるように、一生懸命になるという。
ちょっとした段差の上を歩きだがる行動は、曲芸をするようにしてバランス感覚を身につけることになり。
重いものを持ちたがる行動は、均衡(きんこう)感覚といって、重いものと自分の体力との均衡関係を保ちあうといわれている。
とにもかくにも、これらの行動は「自分の思うように動いてなんでもやれるようになりたい!」という気持ちのあらわれからだそうだ。
さらにさらに。自分の思うように動けるってことは、自分で考えて判断して動ける主体的な人となっていくことでもあるといい。
ぼくも、そんな大人になってほしいと、子どもたちに願っている。
そのためには、大人が代わりにやるんじゃなくて、子どもが「自分で体を動かすこと」が必要なことであるという。
この、大人が代わりにやるんじゃなくて、子どもが「自分で体を動かすこと」
ここがものすごく大事なことで、難しいところでもあるけど、経験させてあげるのか、あげないのかで、のちのちの子どもの反応にも大きく影響してくる。
たとえば、夕食のしたくをしているとき。
運動の敏感期にいる子どもが、「私もやる~!やさい切りたい~!」とキッチンに入ってきたとき、「まだ包丁を使うのは危ないからまだダメ~!」と追い返してしまう。
そして運動の敏感期が終わると。
今度は、「ちょっと野菜切るの手伝ってもらっていい?」とたのんでも「やだ~めんどくさ~い!」と、たのんでもやらなくなり、「え~~~あんなにやりたがっていたのに・・・」という思いをすることにも。
敏感期という時期は、敏感になっていることがらを苦労なく身につけられるが、敏感期を過ぎてから身につけようとすると、かなりの努力が必要になり、しかも、ある一定期間を過ぎると、自然に消えてしまい、二度と現れないそうで。
つまり「敏感期」は、生きるために必要な能力を獲得するのに最適な、一生に一度しか現れない特別な時間だと言われています。
でも大人がよく勘違いしてしまうことは、「敏感期」にいる子どもは夢中になっていることがらに強いこだわりを見せるため、大人はつい「反抗期?」と考えがちですが、しかし、大人が「敏感期」について知り、サポートすることで、子どもは人生を生き抜く力を身につけることができると言います。
敏感期のことを知って
「子どたちは、一生懸命ひとりでできるようになりたいと頑張っている」
こんなふうに、視点を動かして子どもたちのことを思うことで、子どものする行動のひとつひとつの見方が変わってきた。その時かける声も変わってきた。関わり方も変わってきた。
ときには、理想と現実のギャップに悩むこともあるけど、これからも実践していきたいなと思う、子どもたちとの関わり方の形です。
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