子どもの「分からない」が分かると、関わり方を変えらる

サンビスカス沖縄/サッカー教室/幼児体育指導/保育園巡回指導/サッカースクール

大城 充幹(サッカー協会公認B級コーチ)

 

素直で優しい子どもたちが、今か今かと僕が来るのを楽しみに待っている保育園で。

運動遊びの道具を両手に、子どもたちが横に列をなして座っている前を、僕がスタスタ歩いていくと。

いっせいにみんなで、何の迷いもない顔をして、容赦なく僕に話しかけてくる。

 

「今日ね、ねずこのタオルなんだよ!」

「靴下見て、たんじろうだよ!」

「今日お母さんが早くお迎えくるよ!」

「朝、パン食べてきたよ!」

「水筒見て見て、ピンクだよ!」

 

そんな状況のとき、僕の頭にはいつもきまって、10人の声を同時に聞き分けることができたという「聖徳太子」の名前が浮かんでくる。

 

まさか「聖徳太子じゃないから!」と

心の中で突っ込む日が来るとは思わなかった。

 

園の先生たちは、

もう毎日のように「私は聖徳太子か!」

という気持ちになっているのでしょうか・・・。

 

ある運動遊びでの出来事

今回の運動遊びのメニューは、4人~5人のグループで1列に並び、順番に遠くにあるブロックを一つずつとりに行き並べるゲームを行いました。

 

ルールは、指導者が指示した色順にチームで並べる。

それもきれいに。

たとえば、並べる順番を、「赤黄色の順番で」と指示をすると次のようなイメージになります。

 

黄→赤黄→赤

これが

青→赤→黄→青→黄→赤→青→赤→黄

というように、めちゃくちゃな順番にならないように確認しながら並べていきます。

 

ルールをみんなに伝えたあといよいよスタート。

「みんな行くよー!よーいスタート」

という僕の声に反応した1番前に並んでいる子どもたちがいっせいに勢いよく走り出す。

 

つぎつぎとブロックが並べらていく。

赤青黄赤青黄赤青黄。

 

子どもたちの声が部屋中に響く。

「あかとってきてー!」

「ちがう!きいろじゃない!あおだよ!あお!」

 

うんうん。いい感じに盛り上がっているなぁと子どもたちを見ていると。

一人の子は、ずっと違う色をとってきては並べていた。

 

間違えている原因は何か?

どうしてなのだろうか???

決められた順番通りにブロックを並べるというルールを聞いていなかったのか?

そもそも順番に並べるというルールを理解することが難しいのか?

いろいろ考えてみましたが。

僕は、直接その子がブロックを手に持った瞬間に、「いま手に持っている色は何色かな?」と聞いてみるという行動をとった。

 

すると、手に持っているブロックの色と、口にした色が違っていた。

手にあるのは黄色のブロックだけど、口からはむらさきーという色が出てくる。

 

あれっと思い、他の色も聞いてみると。

だいたいのブロックの色と口からでた色がぴったり合わなかった。

そう。

その子は、その色の正確な色の名前が分からなかったのだ。

 

だからあの反応だったのか、と納得した。

ルールを聞いてなかったのかな。

ルールを理解するのが難しいのかな。

それならもう一回ルールを説明するか。

 

ではダメだったってことなんだ。

 

最後は、たくさんのブロックを、その子と一緒にブロックの色を口にしながらブロック入れの中に、ひとつづつ片付けていきました。

 

青色のブロックを手に取り、これは何色・・・?と聞いたとき。

「あ~~おっ」と不安そうにでも力強く答えたその子の表情は、とても嬉しそうでした。

 

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