U-12アカデミー生の練習のときに、自分も子どもたちに混ざってゲームに参加したときのことです。
パスを受ける位置、パスを受けに来るタイミング、パスを受けるときの体の向き、ボールを持っていない時の動きが、とてもいい子がいました。
それでその子に、今日ゲームでとても動きが良かったけど、ボールを持っていないときに、どんなことを考えてプレーしているのか聞いていい?と聞いたら、次のように話してくれました。
ここからは、その子が話したことをそのまま書いていきます。小学2年生の子です。
どんなこと考えてプレーしているの?
頭の中で、ゴールに向かうために、どうすればいいのかを考えて、工夫して、準備することをしているよ。
たとえば、コーチがボールを持っているときは、遠くの人はパスが受けられないでしょ。(自分とその子が同じチームで、自分がコートの中央寄りにいた時の場面で、遠くにいる味方の位置を確認している。)
なぜなら、相手にマークされているし、もしスペースがあっても、そこに出しても相手は動くからパスが通らないでしょ。(そのプレーをしたときに、何が起きそうなのか予測している)
だから、近くの人にパスを出すとパスが通るから、近くの人にパスを出しながらゴールに向かう。(その状況の時に、どうすれば上手くいくのか考えている)
そのときに、自分がコーチの近くにいるから、空いているスペースを見つけながら、自分がコーチの近くに行く。(自分のいる位置から、自分のした方がいいプレーの役割を考えている)
で、そのときに、相手の背中に立った方がパスが通りやすいでしょ。
なぜなら、背中に立ったら、相手が自分のことを見えないでしょ。
それでも、相手に後ろにマークされていたら、頭で考える。頭の中で工夫する。
どんな体の向きならゴールに向かえるのか工夫しながら、マークされないように動く。
ボールを持っている人を見ながら、体の向きをゴールに向かえるような向きにして、相手がいないところに動いて、そして、頭の中でどうやって点を決めれるか考えながら、工夫して、準備して、そして、パスを受ける時にも、コントロールできるように、今日練習した、足のつま先を上げながら、足を早めに上げて待つ準備をする。
まだあるよ。
一度コーチがみんなに集合って言って、こういうふうにしたらゴールに向かえるよ、って話してたでしょ。
A君にパスするなら、一度B君にパスをするフリをして、A君にパスをするとパスが通るし、ゴールに向かえるでしょ。
まだあるよ。
相手が前にいたら、相手を見ながら、味方も見て、また相手も見て、あっちに行くよって技を見せて、相手を動かして、どこに動くのか見て、相手の反対にいったらゴールに向かえるでしょ。
そんなことを考えながプレーしていたよ。
このようにその子が話してくれました。
その中で、2つ驚いたことがあるります。
まず、プレーのなかに、ゴールに向かうという目的があるということです。
そして、頭の中でイメージしているプレーを言葉にしていることです。
その子との会話を通して、自分自身の学びにもなりました。