正しい姿勢は「身体の使い方」から変えるべし!

先日、身体操作教室を担当している上間美香先生の講習会で、とても興味深い話を聞きました。

その講習会は「自宅でできるトレーニングと、セルフケア」についてのものでしたが、様々な運動の土台となるもの、その根本は「姿勢にある」という内容でした。

姿勢が崩れると、その崩れた姿勢を真っ直ぐにもどそうとして、他の筋肉があらぬ方向に歪み、体が真っ直ぐ立とうとします。本来なら、重力に対して自分の体を支えればいいだけの話なのですが、歪むとまた話は別です。

例えば立った状態から、上半身だけを前に傾けていくと、思わず足がパッと出るはずです。これは、重力に耐えきれなくなった上半身を、そのまま放置すると、顔から落ちてしまうから、パッと足がでて体を支えるわけです。

こういったフォローが、歪んだ姿勢では細かく動いて支えています。真っ直ぐ立てていれば、どこにも無駄な力はいらないはずなのに、姿勢が歪んでしまうと、その中心軸を保つために、いろんな骨格が補うようにして軸を保とうとします。

これでは、肩こりになったり、膝が痛くなったり、腰が痛くなったりするのも当然ですよね。傾いたものを真っ直ぐに戻すために他の筋肉で引っ張らなきゃいけないわけですから。

これ、実は大人向けの講習会ではなく、現代の子どもたちのことなんです。

最近の子どもたちは 「しゃがむ」 という動作が苦手になってきているそうです。

「え?しゃがむのが苦手?」と意外に思う方もいるかもしれません。でも、実はこれは 姿勢や運動能力の低下に大きく関わる問題なんです。

✔ 和式トイレでしゃがめない
✔ ちょっとしゃがんだだけで後ろにひっくり返る
✔ 体育のマットの授業で前周り・後ろ周りができない
✔ バンザイしても腕がまっすぐ上がらない

こんな様子が気になったことはありませんか?

目次

しゃがめないのは「生活習慣」の変化が原因!?

昔は、ちゃぶ台でご飯を食べ、布団で寝ることが当たり前でした。その中で 自然と「しゃがむ」動作が身についていた んですね。

ところが、今はほとんどの家庭で椅子やベッドが主流。 しゃがむ機会が減った ことで、足首や膝、股関節の柔軟性が落ち、しゃがむ動作がスムーズにできなくなっています。

しゃがむ動作ができないと…

・バランスを崩して転びやすくなる
・重いものを持つときに腰を痛めやすくなる
・スポーツで踏ん張れずパフォーマンスが落ちる

「昔は自然にできていた動きが、今の子どもたちには難しくなっている」

これは見過ごせない問題ですよね。

「前屈」「バンザイ」ができないのは猫背のサインかも?

しゃがめないだけでなく、 「前屈」 や 「バンザイ」 も苦手な子が増えています。

✔ 前屈ができない → 太ももの裏が硬く、座っているときに姿勢が崩れやすい
✔ バンザイができない → 背中が丸まり、猫背になっている可能性が高い

猫背が続くと…

呼吸が浅くなり、肺活量が減る → 疲れやすくなる
スポーツ時のケガのリスクが上がる → 肘や肩に負担がかかる

「姿勢が悪いな~」くらいに思っていたら、実は体全体の機能にも影響していた…なんてこともあるんです。

スマホ・タブレットの使いすぎも影響大!

最近、子どもたちの スクリーンタイム(スマホ・タブレットを使う時間) が増えています。

画面を見ている間、 ずっと前かがみの姿勢 になっていませんか?(お子さんを真っ直ぐ立たせて、横から見た時に、顔が前に出ていませんか?)

長時間その姿勢が続くことで、 猫背が定着し、体がどんどん硬くなってしまう のです。

もちろん、スマホやタブレットを完全になくすのは難しいですよね。でも、 使った後にしっかり体を動かす だけでも、姿勢をリセットできます!

家庭で今すぐできる!簡単な姿勢改善法

「姿勢を良くしなきゃ!」と思っても、 いきなりストレッチや筋トレを始めるのはハードルが高い ですよね。

でも、大丈夫! 今すぐできる簡単な方法 をご紹介します。

① ラジオ体操を習慣にする
意外かもしれませんが、ラジオ体操は、 全身をバランスよく動かせる最強の運動 です!

特に猫背の改善には 「しっかり腕を上げるバンザイ」 の動きが効果的。 お子さんと一緒にやってみるのがおすすめです!

大人の肩こりや運動不足にも◎なので、親子で楽しく取り組んでみてくださいね!

② 食事の時間だけは姿勢を意識する
「ずっと姿勢を良くしていなさい」と言われると、子どもも疲れてしまいます。

でも、「食事の時間だけは姿勢を意識しよう!」と伝えると、短時間なら意識しやすくなります。 少しずつ習慣にすることで、姿勢の崩れを防ぐことができます!

③ 遊びの中で「しゃがむ」動作を増やす
特別なトレーニングをしなくても、 遊びの中で体を動かすことが大事!

・公園で遊ぶ(かくれんぼ、鬼ごっこ)
・木に登る、しゃがんで砂遊びをする
・ちょっと高いところからジャンプする

「運動しなさい!」ではなく、 楽しく遊びながら自然と体を動かせる環境を作る のがポイントです。

幼児期だからこそ、動きの習慣をつけよう!

幼児期は 体の成長が著しく、姿勢や動きを改善しやすい時期 です。

今のうちに 「しゃがむ」「のびのび動く」 習慣をつけることで、 将来の健康やスポーツパフォーマンスにもつながります!

もし、お子さんの姿勢や動きが気になったら、まずは 「しゃがむ」「体をのびのび動かす」といった身体の使い方から 意識してみてください!

子どもたちが元気に成長できるように、今できることから始めていきましょう!

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