多様性効果

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大城 充幹(サッカー協会公認B級コーチ)

 

ある一つの技術の習得において、いくつかのパターンで練習をすることで、それ以外のパターンも使えるようになると考えられていることがあります。

たとえば「蹴る」といった動作をするとき、足を振る速度やボールをインパクトする部分などでボールの軌道は決まってきます。

これらは、その動作を習得することで、練習していない動作もできるようになると考えられています。

 

たとえば、シュートを上達させるための練習で、同じ場所から100回繰り返し蹴るよりも、20回づつ場所を変えて蹴る練習をしたほうが、シュートの技術が身につくと考えられています。

これは、いろいろな条件で運動を経験し、それを記憶していくことによって、より有効な運動神経が形成されると考えられており、練習の多様性効果がいいと言われています。

 

どういうことかと言うと、同じ動作に固定して練習するブロック練習よりも、異なるいくつかの動作を順不同で練習するランダム練習をする方が、練習中の上達には時間がかかるが、「実力」を測る保持テストで優れた結果を生み出すとされています。

 

これは、ランダム練習を通して、数多くの技術から状況に応じて必要なものを選び出す技能が学習されているからであると考えられています。

 

実際の試合において、状況が絶えず変動するサッカーにおいても、いつも同じ距離、同じ強さのパスをそれだけに固定して練習することの効果について考えてみる必要があります。

この練習を行なっている間は選手のパフォーマンスは上がるが、それは、応用力の欠ける技術になっているかもしれないという見方も持つ必要があるかもしれません。

 

なぜならサッカーでは、常に同じボールが飛んでくることが少ないからです。

 

どんなボールが飛んできても、柔軟にその状況に対応できるようにするために、多様性を持たせた練習はとても大切だと考えられます。

 

多様性のある練習では、子どもたちが慣れたりコツをつかんだりすることが難しいですが、そんなときこそ、繰り返される失敗にもめげないように、コーチが上達していることを信じて練習に取り組めるような環境にしていきたいと思います。

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