先日、僕が担当しているキッズスポーツスクールに、ある子が無料体験に参加しました。
その子は、僕が保育園での運動指導(アミーゴ)でよく関わっている年長さんクラスの子でした。
僕自身もその子が来ることを知らなかったので、驚いたことと嬉しい気持ちになりました。
その日の無料体験も、いつも保育園で行なっている運動遊びと同じく一生懸命でみんなと協力しながら、とても楽しそうに過ごしてくれました。
無料体験が終了し、保護者の方と話をしたのですが、僕の中で凄くびっくりした言葉を聞きました。
HPをご覧になって参加したとのことですが、どうして参加しようと思ったんですか??
と伺ってみると、
「実は、最近家でかんしゃくをおこしたり、物に当たったりと気持ちが不安定なときが多く、園の先生に相談したら、サトル先生のスクールを勧めてもらったんです。」
このようにお話をしてくれました。
その話を聞いて、僕は驚きとショックを感じました。
なぜなら、その子が3歳のころから運動指導を通して関わっているのですが、運動が大好きで、お友達とも協力ができて、物事の良し悪しやルールを理解することができる力がある印象だったからです。
わかりやすい言葉でいうなら、「とても良い子」だと言える子なのです。
なので、保護者の前では感情のコントロールに苦戦しているという話を聞いて、僕はその子の一部しか理解していなかったことや、知ったつもりでいたことに対して、ショックを感じました。
子どもであっても「見せていない本音を抱えている」ことに改めて気づけた。
そんな機会でした。
それを前提に考えてみると、いつもお友達にちょっかいを出してしまう子。すぐ泣いちゃう子。自信がない子。お友達の気持ちを考えることが苦手な子。すごく物分かりの良い子。きょうだいができて様子が変わった子。
全てにおいて、大人には打ち明けていない本音を抱えているかもしれません。
少しだけ僕の話をさせてもらうと、2歳になったうちの娘も話せることが多くなり、たまに僕に対して、
「パパ、いーちー今日ほーくえん?」
と朝の準備中に聞いてくることがあります。それに対して、
「そうだよ(^^)今日も保育園でいっぱいお友達と遊ぼうね!」
このように返答することが多いですが、うちの子(娘)の本心は、今日は保育園に行きたくない。大好きなパパとママと一緒に居たい。
そう思っての発言かもしれません。もちろん、ただの質問かもしれません。
ですが、なぜこのような発言(言動)をしたのか?
表現の奥にある本音まで読み取ろうとする意識を持つことは、とても大切だと思うのです。
本当はもっと素直に伝えたいのに、「大人の反応を優先して話している」「どうせわかってもらえないと諦めている」「気持ちにフタをしている」というフィルターを通って言葉を選んでいるかもしれません。
本音を引き出すためには、「なんでも話していいよ」という安心感や「いつも頑張っているね」という承認や「そうか、○○だったんだね」という共感といった普段からの関わり方が大切となります。
ただ、その普段の関わり方も、大人の私たちが忙しいと子どもたちに歩み寄るのも難しい瞬間があると思います。仕事に間に合わないといった時間的余裕や疲れたなど精神的余裕といった条件がそろわないと難しいですよね。
僕も親になって思いますが、毎日必死で大変だと思います。
でも、大変だからこそ「あれ?今日うちの子、普段と反応違ったかも??」とそう思った場面があれば、本音は別だったんじゃないかと、自分が冷静な状況の時に今回のブログがふと頭をよぎってくれたら嬉しく思います。
年末に向けてお仕事が忙しくなると思うので、そんなときだからこそ意識してあげたいですね。