先日、運動あそびについて詳しく知りたいとのことで、とある児童デイサービスの施設さんに伺いました。
サンビスカスというクラブのことや体と心の成長を遊びという環境下で伸ばすのが運動あそびといった説明を行いました。
その中で、施設の管理責任者の女性の方が、僕に質問をしてくれたのですが、それが悲しい気持ちになる質問だったのです。
それは、
「このスクールでは、発達障がいの子も受け入れているんですか??」
という質問です。
先に説明すると、サンビスカスでは発達障がいのお子さんも受け入れています。
もちろん、保護者の方と子どもに「サンビスカスに入りたい!」という気持ちと、発達の遅れの度合いによっては怪我の危険性が高いメニューは調整することをご了承していただければ、発達障がいのお子さんだから断るということはありません。
例えば、注意・欠如多動症といった落ち着きがないことが特性の子がいたとしても、他のスクール生と違う行動や危ない行動に対しては、同じように注意をします。
その子の特性を頭に入れながら、サンビスカスのスクールを通して、集団活動や協力する力などを学べる場所であって欲しいと思うわけです。
といったクラブの考えがあることを施設の管理責任者に伝えると、
「実は、私の子どもも発達障がいがあって、過去に習い事をしたときに、向こうから、受け入れることができないって言われた経験があるんです。」
そんな悲しい話を聞きました。
発達の遅れに限らず、さまざまな子どもがいる中で、それをまとめ上げ楽しい時間を提供することが指導者の仕事なのでは?など幼児期や少年期の指導者について改めて考えさせる瞬間でもあったわけですが、、、。
事実、このような現実があって、それに傷ついている人がいて、発達の遅れを申し訳なさそうにさせてしまっている状況に、僕はすごく悲しい気持ちになりました。
お母さんの顔に戻って悲しい目をした管理責任の方の表情は忘れられないですし、サンビスカスというクラブがこれからも誰でも自由に運動やスポーツを楽しめるような居場所であって欲しいと個人的に思いました。
その上で、僕らが児童デイサービスの施設に伺い、運動あそびを提供している理由を改めて思い出しました。
きっと社会には、
自分の子に『習い事』は難しい。他の人に迷惑をかけてしまうから。
このように感じてる保護者の方がいるのだと思います。
その結果、運動の機会が平等に与えられていない子が事実います。
「じゃあサンビスカスが施設に行って運動の機会を提供しようよ!」
児童デイへの運動指導に力を入れよう!と言い、その目的について話した代表の言葉を改めて思い出しました。
実際に運動あそびを導入している児童デイの子どもたちは楽しそうにいつも運動あそびをしてくれます。
・施設の他の活動は参加しないけど運動あそびはしてくれるんです!
・学校の体育は楽しくないという子が、今日運動あそびある?って聞いてくれるんです!
・運動あそびをした週は、感情が高ぶらず落ち着いて生活を送れることが増えてきました!
施設の先生からそんな嬉しい言葉を、施設を関わる期間が長くなるほど頂けるようになってきました。
少ない人数のためできることは限られているかもしれませんが、これからも運動あそびを通して、ひとりでも多くの子どもたちに、運動の機会と一緒に体と心が満たされるような居場所づくりができるよう関わっていけたらと思います。