教える事よりも…◯◯になる事を!

from 宮城哲郎

 

先日、うちのサッカースクールでの出来事。

 

幼児クラスの子供達の時間が終わり、

その保護者の方々と世間話をしている最中、

次のクラスの子達がスクールに訪れた。

 

いつもと同じ様に、「コーチこんにちは!」

そういう挨拶が交わされる。

 

いつもなら、各々が練習の時間が始まるまで、

自由な時間を過ごすのだが。

 

今回は、何やら様子が違っていた。

 

広場の中心に子供達があつまり、

何やらジャンケンをしている。

 

もう、練習開始の時間に近づいたのだが、

しばらく様子を見てみようと思い、それを観察する事に。。。

 

すると、ジャンケンで負けた人が鬼となってボールを持ち、

ドリブルでおっかけってボールを当てる。

 

 

そんな「サッカー版鬼ごっこ」の様な事を、

はじめ出したのだ。

 

最初のうちは、一人で追っかけていたので、

なかなかボールを当てる事も叶わない。

 

なぜならボールを当てる為には、

正確なドリブルが必要になるからだ。

 

子供達の、丁寧にドリブルをする姿に、

「いつものドリブル練習もコレぐらい真剣にやれよ…。笑」

そんな事を思ったぐらいである。

 

 

それでも、逃げる方が有利なこの「遊び」に、

子供達も飽きたのだろう。。。

 

 

次は、グループで鬼になるというルールに変更になった。

・ボールは一個

・鬼は複数名

 

そういうルールだ。

 

数名で、逃げている子達を囲み、

見事にパス交換をしながらボールを当てる

 

そういう意図があったみたいだが、

パスが上手でない子がいるとどうしてもうまく当てられず、

これも、なかなか思う様に進行がされない。。。

 

 

すると、鬼同士で何やら打ち合わせをしだした。

・最終的に誰が相手にボールをぶつける係になるのか?

・その係を活かす為に、他の鬼はどういった動きをするのか?

 

勝手に、僕のマーカーを使って(?)作戦会議をしている。

 

この時点で、スクール開始時間を20分過ぎているが、

子供達はだれも気がついてくれない。

 

 

もう、自分達で考えた「遊び」に夢中なのだ。

 

夢中になると、本当に子供達は、

大人が想像もしない様な事をやりだす。

 

子供達なりに、うまく、そして「上手に」遊ぶ為に、

様々なアイディアを出して来る。

 

 

結果的に、最初は「ただの遊び」に見えていたことが、

物凄い高度なサッカーの練習になっていた。

 

 

きっと、このプロセスを見ないままに、

子供達の様子を見たサッカーを知っている人なら。

 

 

きっと、「この子供達のコーチはなんて名コーチなんだ?」

そう勘違いしてくれただろう。笑

 

 

それほどに、子供達が夢中になって、

プレーをしているのだ。

 

 

教えるよりも「夢中」になる仕掛け

 

思えば、僕も小学校の頃は、

いちいち怒鳴りつける様な指導を受けた事がなかった。

 

なぜなら、時代が時代だけに、

サッカーの指導者という存在もそう多くはなかったからだ。

 

自分達で考えて、自分達なりに、

良くなる為の知恵を出し合う。

 

 

それが普通であり、当然だった。

 

 

もちろん、自分達で考える訳だから、

選手間同士での言い合いはあった。

 

 

でも、それは互いに同じ立場の物同士の、

主張であり「指示」ではない。

 

 

だからこそ、僕らは必死だったし、

なにより毎日「夢中」だった。

 

 

幼少期にそういうサッカー観で育った事が、

結果的に今になって【スポーツを仕事にしている】ことにも、

繋がったのだろう。

 

 

大人になるとつい「教えがち」だ。

 

 

決してそれ自体が悪い事ではないかもしれないが、

でも、誰かに教えてもらう事以上に、

 

自分で発見した事というもは、

何か凄い宝でも見つけた様な嬉しさがあった。

 

 

そういうことを考えると、

僕らは答えを「教える」ことよりも。

 

 

答えを「見つけてもらう」為の仕掛けを、

作った方が子供達は夢中になる。

 

 

 

これは大人も同じだ。

 

本来、答えは自分で見つけたいもなのだ。

 

それが好きな物であればあるほどに…

 

 

そういった本質的な事を、

今回は子供達に教えてもらった様な気がする。

 

 

それでは。。。

 


【事務局より】

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