僕のブログで、ちょこちょこと話が出てくる児童デイサービスの運動指導。
そんな児童デイの運動指導ですが、夏休み期間は施設の送迎時間が早まることによって運動指導の時間を繰り上げて実施することが多いです。
今回は時間を繰り上げたことで起きたエピソードについてお話しできればと思います。
僕が児童デイの運動指導で見ていた男の子がいます。
その子は、小学4年生で運動能力は高い方ではありませんでしたが、よく考えることができる「思考力」がある子でした。
思考力があるせいかどうかは分かりませんが、自分の苦手な運動だと察知すると、運動メニューから外れる傾向がありました。
僕はその子に対して、「できるようになるための練習だよ」や「この場所では、できなくてもいいからまずは一回やってから判断して」というような声かけで接していました。
本人の頑張りもあって少しずつ苦手な運動もできるようになるために、頑張れるようになってきました。
ただ今年度に入り、その男の子の姿を見ることが無くなったのです。
施設の方に聞いてみると、保護者の都合で運動指導を行なっている日とは違う曜日に通うことになったと教えてもらいました。
関われなくなり少し寂しい気持ちだったのですが、今回夏休みということもあり、久しぶりにその子に会うことができました!
「さとる先生、久しぶり‼︎」
5年生になり、少し大きくなった背丈と、変わらない笑顔で話しかけてくれました。
僕は変わらない関係で話しかけてくれたことに、まず嬉しく思いました。その子にとって、運動あそびの時間が楽しい時間として残っていたと感じたからです。
すると、5年生になっての変化をいろいろと教えてくれました。
「おれ、野球部に入ったよ!」
「他のみんな上手くて悔しいけど、できるようになるために頑張ってる!」
このように僕に伝えてくれました。
久しぶりに会えたこともありますが、その子の心の成長を感じられたことに凄く嬉しく思いました。
実際にその日の運動あそびの中でも、ゲーム性のあるメニューで他の子を応援する姿や低学年にやり方を伝えている姿、僕に「こうやったら上手くできそう??」と考える力を使う様子が見られました。
運動指導をしていて運動能力が上がることも嬉しいですが、運動を通して、他の子に対して思いやりを持って接する場面や自分の中の壁を乗り越えようとする心の成長を側で感じられたとき、凄く嬉しく感じます。
大人になっても運動を続ける子はきっと全員ではないと思いますが、思いやりや優しさといったモノは大人になっても受け継がれていくものだと思います。
なので、運動を通して運動能力だけではなく、人として大事なことを伝えられる指導者で在りたいと、久しぶりに会って成長した姿の男の子を見て感じました。
最後に個人的な話になります。
先日、僕の愛娘が無事に1歳を迎えました。
体調を崩し真夜中に救急に行くこともありましたが、健康に育ってくれています。
最近は、少しだけですが歩き始め、より一層目を離せない日々です。
仕事柄、卒園・卒業といったように、ある意味別れを前提に子どもたちと関わっているわけですが、うちの子もいつか親元から離れる日が訪れるのだと思います。
まだ1歳ホヤホヤなんですが(笑)
そういった意味では、成長を側で感じられることは凄く幸せなことだと思うので、いま自分の近くで起きている幸せの瞬間を逃さずに日々を送りたいものですね。