サンビスカス沖縄/サッカースクール/幼児体育指導/運動遊び/
知念 悟
「サトル先生!子ども達に縄跳びが飛べるようにして貰えないですか?」
巡回指導(通称:アミーゴ)で担当している園長先生からこのようなお願いがありました。
本日は、縄跳びが苦手な子が縄跳びを好きになってくれたそんなお話しです。
縄跳びだけど縄跳びをしない
サンビスカスのアミーゴでは、すぐに縄跳びから取り組むことは少ないです。跳び箱や、マット運動などでも同じで、その前に必要な動きの能力や、子ども達の気持ちの部分を大切にしています。
なぜなら縄跳びや、跳び箱、マット運動などの運動が苦手や嫌いという声をよく聞くことがあり、嫌いな理由を聞くと難しくて出来ないからという声が多いからです。
縄跳びや、跳び箱、マット運動などの運動は、自分の体を操作することを目的としているため、1人で行なうことが多い運動となります。
1人で行なうため、失敗が目立ってしまう。周りは出来るといった比較がされやすいため、自信を失いやすい条件がほかのスポーツより多いのかなと思います。
そのため、子ども達が自信を失ってしまい今後の運動やスポーツが嫌いにならないように、縄跳びや、跳び箱、マット運動に繋がる動きが身につけられるメニューを普段の運動遊びから導入するようにしています。
今回の縄跳びの時間でも、出来る子は楽しそうに、出来ない子は端っこで目立たないように取り組む姿が見られました。
そこで!縄跳びを使った遊びを導入しました。
- クネクネに波打っている地面に置いた縄跳びを上手に歩いて渡り切れるか
- 友達同士で縄跳びの端をもって引っ張り、10cmほどの高さを飛びこえてみる
- 長めの縄跳びを先生同士でもって、並んでいる子ども達のところまで走り、飛び越える
ときには子ども達に縄跳びを引っ張って貰ったり、縄の上を歩くなど、まず縄の性質を知って貰うことから始めたり、縄を回すことが難しければ、まずは飛び越えることからチャレンジするなど縄跳びに繋がる動きを分解したメニューを行ないました。
このような動きができてくると前跳びに取り組んでみます。
まだ難しそうな子がいれば、
- 回した縄を飛ばずに縄をまたいでみる
- 縄を回すのは先生が2人で担当し、子どもはジャンプをしてタイミングを覚える。
とステップを踏むことをオススメします!
苦手が多い運動だからこそ、どのように接するかが大切
ひとりで行なうことが多い運動だからこそ、お友達と協力したり、お友達と楽しむ、ひとりだけで頑張るといった環境を作らないことを意識しています。
縄跳びや、跳び箱、マット運動はすでに動きが完成されている運動になります。
腕の力や脚力、タイミングなど多くの能力が必要になるため、それらが足りていない子ども達は、失敗して自信を失ってしまうのだと思います。
大切なのは、段階を踏むことです。
縄跳びなら、
・ジャンプのタイミングを覚える。
・縄をどのくらいの力で回せばどのくらいのスピードで自分の足元まで来るのか。
それらを一気に覚えるのではなく、ひとつひとつを分解して、普段の遊びに導入して、子ども達が楽しみながら気付けば身につけることが出来ているという流れを大切です。
その結果、「縄跳びは楽しい運動」「難しい運動じゃない」と子ども達に感じて貰えます。
サンビスカスの指導者は、ひとりでも多くの子に「運動することは楽しい」と感じてもらうことがアミーゴの目的のひとつです。
今回の縄跳びの練習でも、嬉しいことがありました!
端っこで目立たないように取り組んでいた子が、笑顔で積極的に取り組んでくれ、アミーゴ終了後、「もう終わり?もっとやりたい!」と伝えにきてくれました。
翌週のアミーゴで園の先生から「前回の縄跳び以降、子ども達の頑張る姿勢が変わって、飛べる子が増えました。」とお言葉を頂き、とても嬉しかったです。
子ども達が運動やスポーツを嫌いになるのは、その運動やスポーツを通した「失敗」や「出来なかった」という経験によるものだと思います。
嫌いや苦手と言われる運動やスポーツも、指導者の工夫や意識で変えることができるんだと感じた経験となりました。
指導のやり方次第で、好きだと思っていたものが嫌いになってしまう場合も嫌いなものを好きに感じて貰えることも出来ます。
指導者の仕事は、子ども達が運動を取り組む今後の姿勢を左右する重大な仕事であると改めて思いました。
アミーゴやサッカースクールを通して、ひとりでも多くの子に、「運動することは楽しい」と思ってもらえるように関わっていきたいです!
「楽しい」が運動を始める・続けるきっかけに!
保育園・幼稚園・こども園巡回「運動指導」の詳細は、こちらからご覧ください!
↓ ↓ ↓