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知念 悟
先日、ある保育園の園長先生から、
「年長さんに、小学生に向けてドッジボールができるようにしてほしいです。」
とお願いを受けました。
わかりました!任せてください!と返事はしたのですが、
僕の記憶を思い出しても、気づけばルールを把握して出来るようになっていたので、
「自分はどのようにドッジボールを覚えたのだろう?」
と思いながら、こども達がどのくらいドッジボールについて理解しているのかを知りたかったので、まず実践をしてみることにしました。
実践してみた結果、
- 外野と内野が把握できていない子。
- ボールが当たっても外野に移動しない子。
- 逆に外野から内野の子に当てても内野に戻らない。
- 外野の立ち位置も、コートを囲まずに一か所に固まってしまったり、ボールが自分の近くを通り過ぎてから動き出したり
と課題がいっぱいの状態でした。
つまり、ドッジボールで必要な能力の前に「どう動いていいのかがわからない」そんな子でいっぱいという状況でした。
でも、こども達からすると、ドッジボールというスポーツがどういったスポーツなのかまだ詳しく理解していないので、仕方がないことです。
「これはどうしようかなぁー。(焦)」
と、どのように指導すればこどもたちがドッジボールを理解してくれるのか悩んだので、ここでドッジボールについて僕自身もう一度考えてみることにしました!
ドッジボールに必要な動きを分解してみる
ドッジボールのルールを考えた時に、
- ボールを投げて、相手に当てるゲーム
- 投げられたボールをキャッチできればセーフで、キャッチできずに当たるとアウト
- 外野と内野の位置に分かれている
- ボールを当てられた子は外野に移動し、外野から内野の子にボールを当てると自陣の内野に戻れる
- 最後に内野の人数で勝敗を決める
といったのが一般的なドッジボールのルールだと思います。
そういったルールを踏まえて、動きを分解してみると
- ボールを投げる
- 敵が投げたボールを取る、または避ける
- 当てられると外野に行き、外野から当てると内野に戻れる
この3つの動きから成り立っているスポーツがドッジボールです。
ですが、ドッジボールは時間制や内野の人数が0人になるまで続ける、連動性のあるスポーツのです。
ひとつひとつのプレーを止めて説明をしても、子ども達は夢中になっているため、なかなか話を聞いてはくれません。
また、幼児期の年齢の子どもたちは理解をすることが難しい子もいるため、楽しみながら理解できるようにドッジボールをアレンジしてみました!
分解した動きをさりげなく導入してみる
まず、5人1組で1人を囲んでもらい、ボールを投げて避ける動きを意識してもらうことにしました。ミニドッチボールというイメージですね!
これによって、ボールを投げること。避ける動きが身につきます。
そして、立ち位置も相手を囲むことで相手に当てやすいことが自然と理解していきます。
さらに人数が少ないため、自分のところにボールが来る頻度が増すので、ボーッとしてボールが自分の近くを通り過ぎてから動き出すという問題も解消されます。
次に行なったのは、Aコート、Bコートと大きめのコート2つ作り、チームは、赤①、赤②、青①、青②と分けます。
そして、Aコートの外には青①のグループ。中には赤①のチーム。Bコートには、中に青②、外には赤②。このようにこどもたちに分かれてもらいます。
簡単にいうとドッジボールコートをふたつ作るイメージですね!
ルールはというと、
- コートの中にいた子は、当てられると隣のコートの外野に移動する。
- コートの外にいた子が内野の子に当てると、隣のコートの内野に移動する。
そして、ここでこども達に伝えてあげてほしいことが、
「当てられると隣のコートに移動しないといけないんだ!」
「当てることができたら隣のコートに移動できるんだ!」
このふたつを覚えてもらえるようにシンプルにしてあげることで、こども達がやらないといけない (覚えないといけない)ことを簡単にしてあげることができます。
さらにチームを帽子やビブスで色分してあげると、隣のコートの同じ色のチームに合流すればいいので、視覚からでもわかりやくなるのでオススメです!
最後は、ドッジボールと同じように各コートの内野の人数で勝敗を決めます。
こうしてドッジボールをアレンジしてみた結果、
ドッジボールに必要なルールを、多くの子どもたちに遊びながら理解してもらうことができました。
また、園の先生からも
「なにから教えていいのかがわからなかったので、すごく参考になりました!」
と嬉しいお言葉を頂くことができました!
仕事や日常にも通じる分解する大切さ
このように問題を分解することは日常生活や仕事にも通じることではないでしょうか。
取り掛かっている課題のどこに問題があり、どの部分に問題を抱えているのか?
その問題を解決するためには、どのような働きが必要なのか?
小さく問題を分けることで、問題解決のハードルも下がり、ひとつひとつ問題を潰していくことで手に入れたい成果や自信が手に入るのだと思います。
わからない。難しい。と投げ出さずに、自分ができるレベルまで小さくする。
問題を小さく分解してひとつひとつを簡単にしてコツコツと取り組むことが、大きな問題の解決に繋がるのだと、こどもたちへの指導を通して感じました!
こども達が壁にぶつかったときは、問題や課題を小さくしてあげることで、課題を乗り越えられる自信と成功体験を増やしてあげられるように関わっていきたいと思います。
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