体と心の成長

先日、保育園の運動指導で、ランダムに置かれているいくつかのマーカーに制限時間内に1人・2人・3人・4人・5人・6人と、1から6の数をみんなでつくるゲームにチャレンジしてもらいました。

「2人からはマーカーを真ん中にして手をつないでね!制限時間は2分です!」

の合図でスタートしました。

スタートの瞬間、子どもたちがいっせいに動き出しました。

「自分が1になる!」
「4人はできた!」
「3人のところが2つある!」
「6人がまだできていない!」

子どもたちは、声を出しながら一生懸命つくろうとしていましたが、なかなか上手くいきませんでした。

自分が1人になりたい子が数名いて、1人というポジションを譲ろうとしなかったり。

3人で集まっているところが2つ・3つあって、まだつくれてない数字があっても、仲の良いお友達同士で固まって、そこから移動しなかったり。

そもそも自分がとにかくどこかに集まることだけしか頭に無く、周りをみて何の数字がつくれていないのか、周りの状況をみてなかったり。

なぜならこのように、ほとんどの子が、自分のことしか考えていなかったからです。

2回・3回とチャレンジしましたが、なかなか上手くいきません。

でも子どもたちの中にも変化が生まれてきます。

周りの状況をよくみていた子が、「A君が1人になって」「4人がまだできてないからB君が向こうに行ったら4人になるから行って」「ここは6人だからもう動かないで」など、具体的に周りの子たちを動かしはじめました。

すると3人、4人、5人、6人と次々と集まり、見事にチャレンジを成功しました。

このゲームで、普段の園生活から発言する子が同じように発言したり、リーダー的な存在の子の発言の言うことは聞いたり、意外な子がリードする姿がみられたり。

また、普段の園生活から考えることが難し子。自分の気持ちを曲げられない子。考えていること、思っていることを伝えることが苦手な子の姿がみられたり。

普段の園での子どもたちの様子と重なっている部分もあり、子どもたちの言動を観察しているとおもしろかったですと、クラスの先生が話されていました。

一人ひとりの向き合い方に違いはあるけれど、その子たちなりに、できる方法にたどり着くまで何度も失敗を繰り返し自分たちで考え行動する。

行動したらしたで、思い通り進まなくてイライラしたり、失敗が重なって焦ったり、お友だちと意見がぶつかって言い合いになったり、それを誰かが止めに入ったり。

そんな経験を通して、「自分の意見を相手に伝わるように伝える力」「周りの状況を観る力」「みんなで協力する力」「周りの話を聞く力」「自分で考える力」が少しづつ身についてくると思います。

運動あそびの時間が、子どもたちの「体と心」が成長する時間となれるように、様々な角度から取り組んでいきたいと思います。

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