サンビスカス沖縄/サッカー教室/サッカースクール/
大城 充幹(B級コーチ)
練習では上手くできるのに試合では上手くできない。。。
練習では、
- トラップやパスを正確にできる。
- リフティングを1000回以上できる。
- マーカーをジグザグにスムーズに、同じリズムでドリブルができる。
といったことができる!
でも、試合になると普段の練習でできているプレーや技術を発揮できない。
とお悩みの子も少なくないと思います。
そして、「今の技術では足りない」と、さらにパスやトラップの正確性を求めたり、リフティングを2000回できるように目指したり、マーカーをさらに速く同じリズムでドリブルができるようにと頑張ったりしていないでしょうか?
しかし、どんなに練習を頑張っても練習の成果を試合で発揮できず、同じような練習を繰り返して同じような結果を何度も繰り返してしまうこともあります。
(練習→試合で発揮できない→練習→試合で発揮できない→練習。。。。のサイクル。)
それは、あることが原因かもしれません。
練習の成果を試合で発揮できない理由とは?
このように練習では上手にできるのに、試合になると上手くできなくなってしまう理由として、「サッカーの特異性(特徴)を考えずに練習を行っている」ということがあります。
その特異性(特徴)とは、「常に状況が変わる」という点です。
そのため、練習で
- 同じ距離や同じ強さのパス
- 同じ軌道のパスのトラップ
- ボールの高さが一定のリフティングや同じ部位でのリフティング。
- マーカーとマーカーの距離が一定のドリブル練習
- 同じスピードや同じリズムでのドリブル
と、いつも同じような練習や同じ状況で練習を行っていても、試合では目まぐるしく状況が変化するため、その技術を発揮できなかったりしてしまいます。
もちろん、これらの練習を行うことにより上達し、パフォーマンスも上がるかもしれません。しかし、それは同じ動きをずっと繰り返すことにより体がその動きに慣れ、次第にできるようになってきているということです。
ですが裏を返すと、応用力に欠ける技術になっている可能性があります!
もちろん、基礎的なフォームをつくったり、ボールコントロールの感覚をつかむ、確かめるという目的の場合はこのような練習も大切です。
そのため、練習を行う時に「どういった目的でどんな練習を行うか?」が重要になってきます。
応用力をつけるためには?
では、どうやって試合でしっかりと技術を発揮できる応用力をつけるのか?
サッカーの練習で良く行われる2人組での基礎練習を例に説明していきたいと思います!
基礎練習とは、2人が対面で立ち、1人がボールを両手で投げ、それを相手がインステップやインサイドで投げた人の胸にキックをして返す練習で、インステップやインサイドの当てる場所にしっかりと当てる練習や当てる場所の確認、フォームを固めたりと基礎力を身につけるために良く行われる練習です。
基礎を身につける場合、投げる人はキックをする人の蹴りやすい場所に同じように丁寧に投げるという意識を持って行います。
しかし、応用力を身につける場合は、投げる人が
- ボールの高さや速さ
- 投げる距離
- 投げる場所
などをランダムにし様々な変化をつけて行います。
最初はミスも多くなり、上手く行うのに時間はかかると思いますが、結果として様々な状況のボールをコントロールする技術が身につきます。
このように、いろいろな状況や条件で運動を経験し、それを身体が記憶していくことによって、より効果的な運動神経が形成されると言われています。
練習中の上達には時間がかかりますが、同じような動きを固定して何度も練習するよりも、異なるいくつかの動きをランダムに練習する方が、「実力」という観点でみると優れた結果が得られます。
それは、異なるいくつかの動きを通して身につけた数多くの技術から状況に応じて必要な技術を選び出す能力が身についていくからだと言われています。
指導者として、子どもたちが一生懸命に練習をして身につけた技術を試合で発揮できように、個々の成長の変化に柔軟に対応しながら指導できるように心掛けていきたいと思います!