子どもの感情を認める

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大城 充幹(サッカー協会公認B級コーチ)

 

先日のサッカースクール幼児クラスで、しっぽとりゲームをしたときのことでした。

 

しっぽとりゲームとは、ズボンにしっぽとなる物(ビブスや帽子など)を付け、取り合う鬼ごっこのことです。

 

今日は、「何をしたいですか?」と子どもたちに聞いてから何をするか決めることにしました。

 

すると、ひとりの子が「しっぽとりゲームがいい!」言いました。

 

「しっぽとりゲームがいい!」と言ったのは、体も小さく、体を動かす力もまだ少し弱い子。

普段行うしっぽとりも、逃げる番のときには、いつもしっぽをすぐに取られたり、追いかける番のときには、全然しっぽを取れなかったりする子でした。

 

それなのになぜしっぽとりを選んだのでしょうか?

 

大人の求めていることと、子ども自身が感じている、「出来るようになっている」という感覚の成長スピードは一緒じゃない。。。

ここで大人の求めていることに目を向けると、しっぽを取れるまで、「もっと速く走れないかな?」や「そもそも速く走ろうと思っていないのかな?」という思いを抱いてしまいます。

 

しかし、子どもの中では、

なんか前より速くなっている気がする!

前よりも長く逃げることができるようになっている!

と、しっぽを取られても、取れなくても、そのことが嬉しいのかもしれませんよね?

 

しかし、そこで大人が、「しっぽを取るためには、しっぽを取られないようにするためには、もっと速く走らないと!!!」と言ってしまったらどうでしょう?

 

一生懸命どうやったら速く走ることができるのか考えて、考えたことをやってみて、さっきより速く走れていると思っているのに、そこは認めてもらえず、取られた、取られなかったの結果しか見てもらえないと凹みますよね。

 

えっ。考えてやってみたのに、さっきより速く走れるようになったのになんで?。。。と。

 

このように、大人が考えていることや求めていることにばかり集中してしまうと、子どもたちの認めてほしいと思っている感情を見逃してしまうかもしません。

 

子どもたちの言葉に耳を傾ける

そこで、私は子どもたちに「やってみてどうだった?」といつも聞くようにしています。

 

この子の場合、いつも「しっぽが取れなかった・・・。」「しっぽを取られた・・・。」と悔しそうな表情をするので、「そっか。じゃあ、どうすればしっぽを取れるかな?取られないかな?」と聞くようにしていました。

そしたら、必ず「次はもっと速く走る」と返ってきました。「じゃあ、やってごらん」と言って、送り出します。

 

そんなやりとりをいつものようにしていると、この前のスクールで、明らかに動きが力強く、速くなっていると感じる場面がありました。

 

私は、「なんか足が速くなったように見えたけど、どうやったの?」と聞いてみました。

 

「さっきは足をここまでしか広げてなかったけど、今は足をここまで大きく広げて走ってみた!」と、本人の中でも手応えを感じたのか、いつもは小さな声でゆっくり喋る子が、興奮した様子で力強く話してくれました。

 

この子の中で、「大股で走ったら速く走れるじゃないかな?」と考え、それをやってみたということですね。

 

正解や間違いではなく考えてやってみたことが大事。

そのことを、保護者の方に話してみると、「もしかしたらこの前、足が速くなる方法!という番組を見ていた時に、足の歩幅を大きくすると良いということを行なっていました。子どもは見ていないような様子でしたが見ていたのかもしれませんね!」と話してくれました。

 

その子は、きっと、自分なりに今よりも足が速くなりたいと思っていたということですよね。

 

園での生活にも変化があったようで、「なんだか最近、明るくなりましたね!」と、先生が話していたそうです。

 

何も考えていないようで、実はいろいろと考えていること。そして工夫して試していることが子どもたちなりにあるのかもしれません。

 

上手くいっていても、いっていなくても、まず、子どもたちが自分なりに考えていること、工夫していること、やろうとしていることを認めることにより、常に前向きになり、縮こまらず、自ら考えて挑戦する子になると思います。

 

 

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