サンビスカス沖縄/サッカースクール/幼児体育指導/運動遊び/スポーツフードアドバイザー
知念 諒
ティーチングとコーチング
皆さんは、「ティーチング」や「コーチング」と言う言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
ティーチングとは、「教える」と言うことであり、答えややり方を教えたりすることをティーチング指導方法と言います。
コーチングとは、「導く」「引き出す」という意味があり、コーチが「問いかけて聞く」ことで、選手や子どもが自分自身で考えて答えを導き出したり、自分の考えを出したりと、自主的に行動するように促す方法です。
この、ティーチングとコーチングですが、指導の現場で、
子どもたちが自分で考えられるようになるために「コーチングが良い!」
「教え込んだ方が早いからティーチングが良い!」
などと議論される場合もあるのですが。。。。
私は、どちらが良い!と言うことではなく、どちらも必要であり、時と場合によって使い分けることが良いと考えています。
ティーチングとコーチングの使い分け
サッカーを例にティーチングとコーチングについて考えてみたいと思います。
例えば、私は、初めてサッカーをする子に対して、ドリブルの仕方を教えたりインサイドパスの方法を教えたりする場合には、ティーチングが良いと思います。
なぜなら、何も分からない状態で「どうやってドリブルをする?」「どうやって蹴る?」「どうしたら上手くできる?」とコーチングを用いたとしても、子どもたちに引き出しがなく、そもそもドリブルってどうやるものかも分からないからです。
そのため、最初にやり方や方法を伝える時にはティーチングが良いと考えられます。
次にコーチングですが、コーチングはある程度やり方や方法を覚えた段階や、試合などのゲーム、感覚的な部分を身につける時に用いることが良いと思います。
例えば、ドリブルを仕掛けてボールを相手に奪われた時に、「ドリブルの他に何かできることはなかったかな?」、「周りは見えていたかな?」と聞くことで「この状況の時は、パスの方が良かったかもしれない。パスを出すことでチャンスになったかもしれない」と考え、答えを導きだすことができるようになります。
しかし、この場合に「今のは、○○にパスだろ!」「ドリブルじゃなくてパスをしろ!」とティーチングばかりを続けてしまうと、状況などを考えずにボールを取ったらパスをする!という風になったり、指示がないとプレーが選択できなかったりしてしまいます。
感覚的な部分でのコーチング
感覚的な物を、ティーチングで教えることはできません。
例えば、相手のボールを取りに行く際の間合い(相手との距離感)などは、その子の身長や体型、反応速度などで異なります。
それを、コーチが自分の間合いをその子に教えても、その子に当てはまらない場合があります。
そのため、ボールの奪い方やタイミングなどはティーチングである程度教えることはできても、最後の自分の間合いに関しては自分自身で何度も試して身につけることが大切です。
プレーをするのはあくまでも子どもたちや選手です!
監督やコーチの指示で動くのではなく、子どもたち自身が自分で考え、行動し、最善のプレーができるように、ティーチングとコーチングをしっかり使い分けて指導を行なっていきたいですね!