サンビスカス沖縄/サッカー教室/幼児体育指導/保育園巡回指導/サッカースクール
大城 充幹(サッカー協会公認B級コーチ)
運動あそびで、「子どもたちがスキップをできるようになってほしい」と、4歳児クラスの担任の先生からお話があり、子どもたちにスキップに挑戦してもらいました。
普段の運動あそびで、真っ直ぐ走ったり、ジグザグに走ったり、ケンケンをしたり、いろいろなステップ系の運動にも挑戦している子どもたち。
それもあり、はじめてのスキップにもかかわらず、すぐにできるようになる子も多く驚きました。
でもなかには、なかなかうまくできない子もいました。
そこで、できない子どもたちには、次の方法をやってもらいました。
その方法とは、その場で、
- 片足をあげる
- 片足をあげたままジャンプ
- 気をつけ
という動きです。
なぜなら、スキップがうまくできない子は、スキップがどんなリズムで、どんな動きをしているのかが、わからないからです。
できる子は、どんなリズムで、どんな動きをしているのかを言葉で話すことはできませんが、感覚では理解しているということになりますね。
でもスキップの動きをよく見ると、簡単に言うと、左右のケンケンの連続+ふみ換えの繰り返しなんです。
そこで、スキップのできない子には、まず3拍子のリズムで、「片足をあげる」、「片足をあげたままジャンプ」、「気をつけ」と、一つ一つの動きを分解した、3つの動きをゆっくりくり返すことで、足の動きを身につけてもらうことからやってもらいました。
そのあとは足を変えて、「片足を上げる」、「片足をあげたままジャンプ」、「気をつけ」をくり返します。
この「気をつけ」の姿勢ですが、スキップのときには、途中で「気をつけ」はやりませんが、足を右から左、または左から右に切り替えるための「区切り」になるように、「気をつけ」の姿勢をいれることがポイントになります。
3拍子で、その場で「片足を上げる」、「片足をあげたままジャンプ」、「気をつけ」の動きがうまくできるようになってきたら、次は少しずつ前に進みながらやってみます。それから、だんだんとスピードを上げていきます。
動きを早くすると、「気をつけ」の時間がしだい短くなり、スムーズに足をふみ替えられるようになります。
このように、スキップの動きをよく見て、その動きを一つ一つ分解して練習していくと、今までできなかった子どもたちが、ほとんどできるようになりました。
他にも、子どもが逆上がりができないという場合、その原因が、腕を曲げて体を引きつけるとことができないということであれば、腕で引きつける力が足りないということなので、まず綱引き遊びで、引っ張る力をつける、引っ張る感覚を身につけることからやったほうがいいのかもしれません。
このように、ちょっとした技術が必要な動きが苦手な子には、「がんばれ、気合いだ!」と声をかけるだけではなく、さりげなく、タオルで引っ張り遊びを楽しんだ後に逆上がりをしてみたり、片足バランス遊びを楽しんだ後にスキップをやってみたりすると、うまくできるかもしれません。
こんなしかけが全ての運動に対してできたらどんなにいいでしょうか。
この運動ができるようになるためには、あの運動ができて、その前には、あの運動が元になっていて・・・、そんなふうに考えてみると楽しいのかもしませんね。
子どもたちが、進んで体を動かすことを楽しめるように、いろいろと試していきたいと思います。