from 宮城哲郎
僕には二人の子供がいる。
上は七歳、下は5歳の姉弟だ。
そんな子供達とふと教育テレビを見ていた時の話なのだが、
「子供の集中力」に関する気付きがあったので。
あなたにもシェアしたいと思う。
国民的番組をみて気がついた事
きっと、日本人のほとんどの子供が見た事がある、
「おか◯さんといっしょ」という番組なのだが。
番組の後半で行なわれる、全体体操の場面。
最初のうちは、子供達もバラバラでカオス状態。
きっと、うちの子が中に入ったら、
お兄さん達にご迷惑をかけるんだろうな??
そんな事を思いながら、番組を見ていたのだが。
なんと、徐々に子供達の動きに変化が…
そう、最初はバラバラだった子供達が気がついたら
統制がとれてきているのだ。
よーく見てみると、その理由は…
体操のお兄さんのメニューの仕方にある。
そう気付いたのだ。。
小刻みに多くのメニューをする
体操のお兄さんは、1つの動きを長時間する事は決してない。
下手したら10秒に一度、違う動きをしている場合もあるぐらいだ。
最初のうちは、「おいおい、このペースでは子供達がついていけないだろう?」
そう思っていたのだが、実は全く逆で。
この小刻みに動きを変えていくことが、
子供達の注意を惹く事につながっていたのだ。
子供達は、お兄さんのどんどん変化する動きについていこうと、
必死でお兄さんに対して視線を送る。
気がつくと、好き放題やっていた子供達は、
一人のお兄さんにだけ注目する結果になっていた。
その時の子供達の視線は本当に見事な物で、
物凄い集中力で体操を行なっている。
要するに、子供達の特徴である、
注意散漫というものをうまく活用したのである。
注意散漫=高い集中力
よく、注意散漫という言葉は集中力がない時に使われる言葉だが、
どうやら子供達にとってはそうではないらしい。
大人から見ると、じっと出来ていないことが、
実は、子供達にとっては。
「次々に訪れる新鮮な刺激にかまわずにはいられない。」
そんな好奇心の裏返しであるのだ。
好奇心があるからこそ、同じ刺激だけでは物足りない、
視界に入ってきた違う刺激を追わずにはいられない。
そんな事なのだろう。
実際に、うちの体育指導の事業でも、
幼稚園、保育園の子供達を指導する際には。
子供達のこの特徴を活かすように指示をしている。
子供達にとって、ずっと同じ反復練習ほど、
つまらないものはない。
これは、子供達が悪いわけでは無く、
そんな子供達の好奇心を無視した大人が悪いのだ。
だからこそ、子供達の好奇心を逆手にとって、
こちらは次々とメニューを変えていく。
気がついたら、たくさん身体を動かしている。
そんな実感を味わって欲しいのだ。
なので、もしも小さいお子さん近くにいる場合に、
その子がじっとしてくれない時は、ぜひ子供達の好奇心に注目して欲しい。
子供にとっては目の前でおこる、全ての出来事が「面白い」のだ。
僕らにとっては「普通」のことでも、
子供達にとっては刺激的な事がたくさんある。
そういう子供達の視点を覗く事も、
子供と関わるうえで楽しい一時になると思う。
宮城哲郎