サンビスカス沖縄/サッカー教室/幼児体育指導/保育園巡回指導/サッカースクール
大城 充幹(サッカー協会公認B級コーチ)
「ねー、コーチ!コーチは、春・夏・秋・冬の色をイメージすると何色をイメージする?」
そんなんことを、サッカースクールでの休憩中に、一人の子どもから質問をされました。
突然のサッカーのこととは全く関係のない質問に、一瞬、「えっ」っと戸惑いながらも、
「おっ、なんか面白くていい質問だなぁ」と、頭の中で考えてみました。
そして、なんとなく面白そうだったので、子どもたちみんなを集めて、質問してみることにしました。
みなさんは、それぞれの季節に、何色をイメージをしますか?
またそれは、なぜですか?
ちなみに僕は、春はピンクを、夏は青を、秋は赤を、冬は白をイメージしました。
春という言えば桜!
夏と言えば海!
秋と言えばもみじ!
冬と言えば雪!
という連想からイメージした色です。
では、子どもたちは何色をイメージしたのでしょうか?
一人一人の考え
ある子は、春はピンク、夏は青や水色、秋は茶色とかオレンジ、冬は白と答えてくれました。
では、それはなぜか?と聞いてみると。
春は、ピンク→桜が咲く季節だから。
夏は、青や水色→夏は海によく行くようになるから。
秋は、茶色とかオレンジ→たくさんの落ち葉が落ちているから。
冬は、白→沖縄は雪はふらないけど、雪がふる季節だから。
また、ある子は、
春は、赤→・・・わからない。
夏は、青→・・・暑いから。
秋は、・・・わからない。
冬は、白。雪が降るから。
他にもいろいろな意見があり、
冬を、「赤」と言った子は、サンタさんをイメージした!
春を「緑」と言った子は、新しい命が誕生する季節だから!
など、それぞれの考えを答えてくれました。
子どもによって、答えられる子もいれば、答えられない子もいる。
答えが同じ子もいれば、違う答えをする子もいる。
おもしろいですよね。
じつは、今回のような子どもが僕にしてくれた質問に、「なぜそう思ったのか?」をつけたすことで、ちょっとした論理的に考える力が身につく練習にもなるんです。
論理的に考える
みなさんも、子どもと話をしているときに、次のような経験をしたことがないでしょうか?
「子どもと話をしていると、話が途中であっちこっちに飛んで何をいっているのかわからない」
「子どもが、なかなか自分の意見を言えない」
「子どもに質問をしたときに、何を質問されているのかを理解できない。または理解しようとしていないから、話がズレることがよくある」
ロジカルシンキングという言葉がありますが、直訳すると「論理的に考える」ということで、
こう言った傾向には、その論理的に考えることが苦手ということでもあるようなんです。
「論理的に考える」の「論理」とは、「結論」と「根拠」の関係性をしめすことから、「結論と根拠を明らかにして考える」ことをいいます。
一言で表すと、「周りの人にとって、『わかりやすい』考え方」ということができます。
論理的であるということは、誰にとっても主張がわかりやす状態にあるということで、その状態にすることが苦手ということです。
日本代表も重要視している「論理的思考」
しかし、この「論理的思考」の問題は、世界の先進国の中で、日本は劣っているといわれています。
僕自身も、論理的に考えること、話すことが、とても苦手だと感じることが、日常の中でも、仕事の場面でも多くあります・・・。
さらに、この問題は、サッカーの日本代表レベルでも、
「世界が見えてきたからこそ、日本に言語教育が不足していることが明確になった!」
「技術、体力と同じくらい、『知的な力』が必要であり、世界と戦うために、これらの能力をともに育てていくことが必要!」
と、いわれています。
そこで、
◯道筋を追って考え、それを言語化し、表現するところから、論理的思考は始まり、その中から、判断力や自己決定力も育っていく。
◯子どものときにこそ、答えは1つとは限らないという経験を日常の中でコンスタントに経験することが大切。
という考えのもと、将来の日本代表を選手を育成する場として、大きな役割をになって活動している、エリートプログラムJFAアカデミーでは、その能力を高めるトレーンングが、すでに導入されており、その問題に取り組んでいるぐらいです。
どうやったら身に付くの?
ある物事にたいして、また自分の感情など、伝えたいことなど、道筋を追って考え、自分の考えを話したり、他人の考えを聞いたり、相手とのコミュニケーションを円滑にしてくれる論理的思考。
ぜひ身につけたいですよね。。
この論理的思考能力は、訓練をすると論理的に考える状態に近づくことができるということですので、次の写真を見て、ぜひお子さんと一緒に下記の質問に答えてみて下さい。
1、どんな写真か一言で言ってみよう[全体状況の把握]
2、分析項目/理由[写真に写された事実を証拠にする]
①季節[いつ]/理由
②時間[いつ]/理由
③天気/理由
④場所[どこ]/理由
⑤人物[だれ]/理由
⑥事件[何]/理由
たとえば。
①季節はいつですか?→「夏」
それは、なぜですか?→「選手、観客席の人が半袖のシャツを着ているから」
④場所はどこですか?→「サッカーの試合をする場所」
それな、なぜですか?→「サッカーゴールがあるから」
⑥事件[何]どのような出来事の様子ですか?→点が入った後の様子
それは、なぜですか?→「喜んでいる子どもたちと、その後ろで落ち込んでいる様子の子どもたちがいるから」
このように、答えたことに対して、「なぜそう思ったのか」を質問し合ってみて下さい。
相手の意見を聞き入れる
しかし、ここでとても重要なことがあります。
それは、絶対に相手の考えを否定しないことです。
人それぞれ考え方が違う。
それぞれ、見方が違う。
それぞれ、感じ方が違う。
答えは1つとは限らない。
そいうことに、目を向けることができたら、自分とは全く違う意見でも、
「そんな考え方は、間違っている」
「僕の答えの方が正しい」
そんな、価値観の押しつけあいからの衝突は、生まれにくくなり、
「そんな考え方もあるんだね」と、全く違う意見にも耳をかたむけて心をよせることができると思います。
その方が、学ぶことも、知ることも多くなり、より良いコミュニケーションと、より良い関係を構築することができるようになると思います。
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