サンビスカス沖縄/サッカー教室/幼児体育指導/保育園巡回指導/サッカースクール
大城 充幹(サッカー協会公認B級コーチ)
沖縄もだんだんと涼しくなり、過ごしやすくなってきました。
スクールの子どもたちの様子はというと、
自粛期間で落ちた体力が回復してきていることや日差しの強さも気温の暑さも和らいできたこともあり、
毎回スクールの終わる時間になると
「あと1試合だけ!お願い!」と、
強いトーンで言いよってくるほどに、サッカーを楽しんでいます。
保護者の皆様におかれましては、忙しい毎日のなか、サッカースクールへの送り迎えありがとうございます。
さて今回は、サッカースクールで、
サッカーとは関係のなさそうな運動を
「なぜ取り入れているのか?」
についてお話ししたいと思います。
自分の体を上手くコントロールできない子どもたち
それでは子どもたちの全身運動の様子からみていきましょう。
「よーし、後ろ回りを1回して、むこうのマーカーまで走ろう!」
「いくよー!よーい!スタート!」の合図で、横一列になった子どもたちが、
手を地面につけ
↓
頭を地面につけ
↓
背中を地面につけ
↓
後方へと体を回転させる。
すると、次の瞬間・・・
地面から上方向へ振りあげられた足とともに勢いよく地面から離れていくはずのお尻が、わずか20~30センチほどばかり上がったところで勢いを失い左右にバランスを崩して、「バタっ」っと横に倒れてしまう子がいる。
「よーし、次は側転をして、マーカーまで走ろう!」
「いくよー!よーい!スタート!」
すると、次の瞬間・・・
手を支えにして地面から大きく振り上げられ足は、回転をしながらも、最後の着地でくつのウラで地面をとらえることができずにその勢いのまま、足の横全体から落ちてしまう子がいる。
ほかにも、足を支えての逆立ちのときは、
ペアの子が支えている足を離すと、離した瞬間に、伸びているカラダを折りたたんで足のウラで着地をすることができず、カラダが伸びたままの状態でお腹から落ちてしまう子がいる。
ここまで読んでみて、またスクールで子どもたちのそんな様子を見たことのある保護者のなかには、「できていない子がいる」という話の前に、
「なぜ、サッカースクールで、そんなことをさせているんだろう?サッカーと何か関係しているかな?」
と疑問に思った人もいるのではないでしょうか?
ほかにも、鬼ごっこや、ボール投げ、ボールを使わないステップワークにバランスのメニューなども取りれてもいますが、じつはこれらのメニューは、一見するとサッカーとは関係のないようにも見えますが、じつはものすごく関係しているんです。
「ん?そういわれても。ステップワーク・鬼ごっこはなんとくサッカーにもつながっている気もするけど、それ以外は・・・」という気持ちもあると思います。
そういったお声もあるかと思いますので、詳しく説明していきたいと思います。
サッカーが上手くならない原因は?
たとえば、次のような子どもがいたします。
練習を一生懸命練習しているのに、思い通りにドリブルやボールタッチができない。
サッカーがぜんぜん上手くなっていかない。
実際に子ども自身も、これらの悩みを抱えていることは、多いような気がしますが。
でも、ドリブルでミスを連発するなど、サッカーが上手くいかないのは、そもそも技術的な問題だけなのだでしょうか?
じつは、子ども自身もふくめて、多くの人が勘違いしているといわれていることが、サッカーが上手くならないのは「技術がない」からではなく、自分で自分のカラダを思い通りに動かすことができないのが問題だといわれています。
「技術がないのではなく、カラダが思い通りに動かないから、ボールを上手に扱えない」
ということなんです。
大切なことは、サッカーのプレーをスムーズにするためにも、まずは自分のカラダを上手に動かせるようになることです。
そして、そのためにやるべきことは、様々な運動をして、多くの動作をカラダに染み込ませるということなんです。
このように、サッカーのプレーだけでなく、カラダを自在に操れるようになることを大切にしていることから、日常で行わないような全身運動を経験する目的で、スクールでも取り入れたりしているということです。
思い通りに体を動かせるようになることが大事
ここで、サッカーが上手くなる仕組みを、イメージしやすいように、まとめてみます。
まず運動経験が不足していると、カラダが自由に動かない。
↓
ボールを使う練習の前に全身運動をおこなう
↓
全身運動をすることで、脳とカラダ、神経系に刺激が入る
↓
こうして動きを活発化させてからボールを使ったトレーニングに入ると、トレーニングの効果がアップする
といった流れをイメージすると、わかりやすいのではないでしょうか?
- 側転は、回転動作が入るので、よりカラダと脳に刺激を与えられる。
- 後ろ回りからの両足を広げての着地は、股関節の動作を滑らかにする全身運動になる。
- 逆立ちは、両手でカラダを支えることで、全身のバランス力を上げつつ神経系に刺激を与える。
動きづくりの全身運動で、自由自在にカラダを動かすために、脳とカラダに刺激を入れるというわけです。
ここで改めて「文章のはじめに出てきた子どもたち」を考えてほしいと思います。
文章のはじめに出てきた子どもたちはというと・・・
「自分で自分のカラダを思い通りに動かすことができなていない状態」とも言えるんですね。
では、このカラダの状態をそのままサッカーのドリブルにあてはめてみると、
「こんなドリブルがしたい!」
と頭でイメージしても、そのイメージ通りにカラダを動かすことができないので、ドリブルも上手くいかないことが想像できると思います。
逆にイメージ通りに体を動かすことができたら、ドリブルも上手くいきそうなことも想像することができると思います。
カラダを思いどりに動かすことができる子は、そうでない子と同じ動きをやらせても、できるようになるのが早いです。
なかなかサッカーが上手くなっていかない子も、様々な運動を経験し、自分で自分のカラダを思い通りに動かすことができるようになることで、みるみるサッカーが上達していきます。
ぜひご家庭でも、子どもと一緒に、様々な運動に取り組む機会をつくり、楽しくカラダを動かし、爽やかな汗を流してみてはいかがでしょうか?
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